【読者記者】No.1804「ドライバーからアイアンまで引っかけが多い。どうしたら真っすぐ飛ばせる?」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「引っかけを防ぎたい」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/G factory ゴルフアカデミー
読者記者No.1804 島田智和さん
●44歳 ●会社役員 ●ゴルフ歴/20年 ●ベストスコア/76 ●ハンディキャップ/6 ●ドライバー飛距離/300ヤード
先生/中島孝之
67年生まれ、神奈川県出身。「PGA ジュニアリーグ」茨城県代表3チームの監督として、「茨城ガールズ」を全国2位(19年)に導く。「G factoryゴルフアカデミー」代表
島田さんのお悩み
「ほとんどのショットを引っかけてしまう」
ドライバーからアイアンまで、基本的に引っかけが多いのですが、ドライバーは逆球のスライスもたまに出てしまいます。どうしたら真っすぐ飛ばせるでしょうか?
50m/s前後のヘッドスピードがあるため、出球のわずかな方向のずれが、着地地点で増幅してしまう。確実にスクエアにヒットできるスウィングが必要
島田 大体が引っかけで、ドライバーだけはスライスも出ます。
中島 始動のときに左手にギュッと力を入れて、手のひら側に手首を折って上げているので、フェースがかなりシャットになっています。そうなると、切り返しでは逆に開いて下ろしやすくなって、普通なら右にばっかり飛ぶはずなんですが、島田さんは力があってヘッドスピードが速いので、切り返しで開いてもインパクトまでにまた「閉じられちゃう」んですね。
島田 なるほど。
中島 まず、左手をリラックスさせて、左手首を手のひら側、甲側のどちらにも曲げずに、真っすぐにして上げるように意識してください。そうすることで、切り返しでのヘッドループが少なくなって、フェースがスクエアな状態から素直に下ろせますから、無理に閉じて左に出る球も減ります。切り返しは下半身を1テンポ早く。トップが大きくなりすぎないので、フェースを閉じる時間が短くなって、さらに左に飛びづらくなります。
<問題点>
フェースを閉じて上げすぎている
テークバックをシャットに上げているため、切り返しでヘッドがループしてフェースが開く(写真)。パワーヒッターには向かないフェースの使い方
記者:閉じて上げている自覚がありません
プロ:左手が強すぎるので少しゆるめるといいです
フェースを閉じて上げようとすると、ほとんどの場合、左手首を手のひら側に折る動作(掌屈)が起こる。つまり、左手の意識が強い。フェースをスクエアに上げるには、左手首に力を入れず、角度を「真っすぐ」に保つ
Point 1
縦のワッグルで手首をリラックス
始動時に左手に力が入っていると、手首の掌屈が起こりやすいので、ヘッドを縦に動かすワッグルで力みを取ってから始動するといい
記者:上半身の力みがどうしても抜けません
プロ:ヘッドを「持ち上げる」意識を捨てましょう
自分で持ち上げると手の力が優位になる
ヘッドを持ち上げて、マットから早く離そうとするほど、左手首に力が入りやすい(写真)。始動で手の力を使うと、その後もずっと手の力で上げてしまいやすい
Point 2
上半身と下半身を「分離」する
切り返しでは、上半身がテークバック方向、下半身がダウンスウィング方向にそれぞれ「分離」して動くイメージを持つことが大事
Drill
ドライバーより長い棒を振る
<取材後記>
真っすぐを狙いすぎていた
「とにかくフェースをスクエアに戻したいという気持ちが強すぎて、左手の意識が強くなっていたんだと思います。真っすぐを狙いすぎずに、力まず、スムーズなスウィングを目指します」
月刊ゴルフダイジェスト2023年3月号より