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【ゴルフジム】「ユーティリティがいつも右に飛んでしまいます」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ユーティリティで球が右に飛ぶことが多い」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/小手指グリーンゴルフ

教える人/藤原慶昌

ふじわらよしのり。80年生まれ、東京都出身。ひとりひとりの個性を尊重し、体への負担がからないスウィング作りに定評がある。埼玉・小手指グリーンGでレッスン中。PFGA所属

<今週のお悩み>
「ユーティリティでグリーンの
右に外すことが多いです」

●松橋文雄さん(72歳/身長166cm/ゴルフ歴22年/ベストスコア89/平均スコア100)
トップとダウンスウィングで頭の位置を比べると、切り返し以降に頭(軸)が左に動いているのがわかる(2~3コマ目)。軸が左に流れると、相対的にクラブは振り遅れ状態となり、フェースが開きやすくなってしまう

松橋 セカンドで140~160ヤードくらいが残ることが多くて、ユーティリティの5番で打つんですが、大抵、グリーンの右に飛んでしまうんです。

藤原 切り返しで、軸が少し左にずれるクセがありますね。体が横ずれすると、クラブが振り遅れ状態になって、フェースが開きやすくなるんです。そうなったときに、ユーティリティはアイアンよりフェースが開きやすい重心特性を持っているので、インパクトでフェースが開いて、ボールが右に飛んでしまうわけです。

右足を蹴るのが早すぎて軸が左にずれています

切り返しで軸が左にずれて、結果、手元が横方向に引かれることになり、ヘッドが背中側に垂れやすくなる。そうなった場合、ヘッドの重心位置の問題で、ユーティリティはアイアンよりフェースが開きやすい。これが、ボールが右に出る原因

松橋 ダウンスウィングでフェースを閉じるように意識するといいんでしょうか。

藤原 そういう意識はもちろんあったほうがいいです。ただ、まずは大本の原因である、切り返しの軸ずれをなくすことが大事です。松橋さんの場合、右足つま先を蹴るタイミングが早くて、体を左に押し出しているので、右足をベタ足にしたまま、右股関節の曲げ角をキープして下ろせると、軸ずれが止まると思います。

松橋 つま先を蹴っている自覚はなかったですが、いざ蹴らないで振ろうとするとすごく難しい!

藤原 右股関節を曲げたまま下ろす感覚を身につけるには、右足つま先を上げて振るドリルが最適です。切り返し直後に右股関節の伸展を、一瞬だけ「待つ」感覚です。これがわかると、フェースが開かなくなりますし、ヘッドが上から入ってボールコンタクトがよくなるので、アイアンも強く当たるようになりますよ。

これで解決!
「右ベタ足を意識して
 左への軸ずれを抑えよう」

Point 1
右股関節の伸展を一瞬だけ待つ

切り返しの瞬間だけ、右股関節が伸びるのをがまんすることができれば、あとは自然に伸ばしていっていい。また、切り返しでは「お辞儀」をするようなイメージで、少し頭が下がってもいい

Point 2
右サイドを下げずにクラブを下す

右足を蹴らないように我慢すると同時に、右サイド(右肩、右腰)を下げないように意識して振る。右サイドが下がるのも、フェースが開く原因のひとつ

Drill 1
右つま先を浮かせたまま振る

右のつま先を上げ、かかとだけを接地した状態でクラブを振ると、ダウンスウィングで右股関節を伸ばさずに(上体を起こさずに)振る感覚が体感できる。右足の蹴りも抑えられ、それが原因で起こる軸の左ずれも防止できる

Drill 2
右足1本でボールを打つ

軸を左にずらさずに、右に重心を残したまま打つ感覚を養うドリル。片足立ちは難しいので、左足を1歩引いて、ほとんどの体重を右足にかけた状態で行うといい

週刊ゴルフダイジェスト2023年1月10・17日合併号より