【パット研究】7メートル以内は狙っていく。"しっかり"打てるようになる渋野日向子のパター上達練習法。
全英女子オープンでのウイニングパットをはじめ、渋野日向子プロのパットの凄さは、いつでも”しっかり打てる”ところ。しっかり打てるようになるために、どうすればいいのか。渋野プロを青木翔コーチに話を聞いた。
「しっかり打つ」が大前提。
カップに届かないミスを一番嫌がる
青木 実際、シブコは上りでも下りでも7㍍以内はけっこう狙っていくことが多いですね。カップに届かずショートしてしまうミスを本人は一番嫌がる。だからどんなパットでもしっかり打つことが大前提です。
青木 全英女子オープンの最後のパットも、ジャストタッチなら1㍍くらいふくらませる感じのラインでしたが、構えを見て「浅めに読んでる、強めに行くつもりだな」と感じました。
腹筋を使ってストロークするから転がりが安定している
「パットもショットと同じように、器用な手を使わずに腹筋を使ってストロークしてほしい、とアドバイスしています。ヘッド軌道はイントゥインが理想ですが、シブコはややインサイドアウト目でフェースがターンしていく感じです」(青木)
「腹筋で打つ」ストロークを常に意識
手先で操作できないように両手のひらでグリップを挟んでストローク、腹筋を意識して片手打ちをする渋野。手先ではなく体幹の大きな筋肉を使ってストロークすることで、小さな動きで繊細なタッチを出している。
いつもの練習は”しっかり打つ”ための準備
ラウンド前距離合わせ練習
5、7、10㍍から打ってタッチを合わせる
スタート前の練習グリーンでは5㍍、7㍍、10㍍の距離で打っている。
その日のグリーンスピードと打つ強さを合わせる
青木 3カ所でパットするのは、その日の距離の基準を作るため。カップに入れることを目的にしているのではなく、あくまでも距離感を磨くこと。そのコースのグリーンのスピードをつかんだ上で自分のタッチを作ります。
ラウンド後サークル打ち練習
1~5㍍、カップ周りをグルっと9カ所から!
青木 9回のパットのうち外していいのは2回だけ。3回ミスしたら1㍍からやり直し。設定する距離はいつも同じですが、傾斜とラインは変えています。いろいろなラインから打つので、転がりスピードの感覚合わせになります。
①1㍍上り真っすぐ
②1.5㍍ややフック
③2㍍上りややフック
④2.5㍍横からフック
⑤3㍍下りフック
⑥3.5㍍下り真っすぐ
⑦4㍍下りややスライス
⑧4.5㍍横からスライス
⑨5㍍上りスライス
青木 本人が思ったスピードを出せているときが調子のいいとき。毎日の練習は、その転がりスピードの感覚を合わせるためのものなんです。
月刊GD2020年1月号より
ハワイのトーナメントコース、難グリーンで腕試し
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