【プロスペック】クラブ選びは「ボール」ありき。“弾道”を重視する菊地絵理香の14本
プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は、11年連続シード権を保持する菊地絵理香のセッティングに注目。
PHOTO/JGMA THANKS/ダイキンオーキッドレディス
次々と新たな若手選手が台頭するツアーで、11年連続シード権を守る実力者・菊地絵里香。まずは、ドライバーとアイアンについてタイトリストのツアープロ担当・森さんに聞いた。
「ドライバーのTSi4は昨年の開幕前からなので、ちょうど1年経ちました。菊地プロが『もともと小ぶりのヘッドが好みです。ソフトな打感でありながら、初速が出ている感じがとてもいい。イメージに合った中弾道のボールで飛距離も出ているので決めました』と話したのを覚えています。気に入って、その後も調整なども加えていません。
アイアンは昨年末にT200からT300にスイッチしました。この理由について菊地プロは『長いシーズンを戦ううえで、安定した飛距離が出るT300を選びました。左右のバラつきも少なくショットが安定するので、ショット自体に過剰な神経を使わず、ターゲットに集中できるのが大きい』と言います。アイアンはライ角を最適に調整してあります」
46・51・57度のボーケイウェッジも、SM8からSM9へチェンジしている。
「ソールのグラインドやロフトはSM8の時と同じタイプを引き継ぎました。『SM9は弾道の高さとスピンの安定感がさらに向上したのがわかります。おかげで距離のコントロールがとってもしやすい』と菊地プロ。3本とも2月に替えて、開幕戦からの使用です」
ボールについては「プロV1xの高めの弾道が好きで、長年使っていますし、信頼しています。私のクラブ選びは、このボールがベースなんです」(菊地)。たしかにボールが変われば当然弾道やスピンの入り方は変わってくる。基準となるボールを決めて、そのうえでクラブを選ぶというのはトッププレーヤーらしい考え方だ。
46度はバウンス10度のFグラインドソール、51度もFグラインド。57度はMグラインド。Fグラインドはスクエアに使うコントロールショットに適したソール。Mグラインドはフェースを開いたり、閉じたりして使うショットに合う
菊地絵理香の14本
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月29日号より