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【ギア選びのウソホント】Vol.79 「“ヘッドスピード”だけでシャフトを決めるのは間違いです」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

先日、最新アイアンを試打して気になったことがありました。一般的に試打クラブはメーカーイチオシの組み合わせが来るようで、「フレックスS」をお願いしたところ、送られてきたのが『NS850GH neo』で、いわゆる“軽硬”でした。もちろん素晴らしいシャフトですが、対象がアベレージゴルファーということを考えると、もう少し重い重量のシャフトがベストと思いました。そして「なぜ、この組み合わせで来たのか」を考えました。

結論からいえば、一般男性アマチュアのヘッドスピードは女子プロとほぼ同じなので、女子プロが使用している人気シャフトなら、ヘッドの性能を最大限引き出せると考えたのではないでしょうか。もちろん、その考え方は一理あると思いますが、私の経験では男性アマチュアと女子プロでは筋力や技術力がかなり異なり、その2者をHSだけで同じシャフトが合うと考えることはできないと思っています。

“軽硬”シャフトは、(1)“軽い”と振れるので手元が先に行きハンドファーストになりやすく、(2)“軽硬”だと自重でしなりにくいのでリリースが遅れやすくなり、ロフトが立ってインパクトを迎えやすくなります。その結果、飛距離が出せるようになるのでプロには人気です。しかし、アベレージのアマチュアはそうはいかないのです。
(つづく)

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月22日号より