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【ヘッドデータは嘘つかない】通常の「ステルス」よりもつかまって上がる。テーラーメイド「ステルスHD」ドライバー

多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員氏が最新クラブを徹底的に計測・分析する「ヘッドデータは嘘つかない」。今回はテーラーメイドの『ステルスHD』ドライバーを取り上げる。

カーボンフェース時代が到来!?

いまから43年前、世界初のメタルウッドを開発したテーラーメイド。同社が新時代の技術として今年1月に発表した“カーボンフェース”が採用されているのが『ステルスシリーズ』だ。ラインナップは3種で、そのなかでいちばんつかまるいわゆるドローバイアスモデルの『ステルスHD』を紹介する。

クラブやヘッドを計測していこう。数値はすべて実測値になる。クラブ重量は301.2gと標準的だが、クラブ長さが45.38インチとやや長く、スウィングウェートもD2.5と大きめのため、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが291万g・㎠と大きくなっている。この数値は、ドライバーのヘッドスピードが45~46㎧くらいのゴルファーにとってタイミング良く振れる設計だろう。

ヘッドを見ると『ステルスシリーズ』すべてに言えることだが、まずは赤色のフェースが目に入ってくる。また、ヘッド全体のイメージは『SIMシリーズ』や『SIM2シリーズ』と同じ輪郭形状で、時計盤の1~2時方向の張り出しが大きく、かつフェースのトウ先に逃げ感があり、フェード系の弾道イメージを出しやすい。しかし、スタンダードモデルの『ステルス』と違ってこの『HD』はオープンフェースではなく、スクエアフェース設計だ。

Point1 クラブ長さが45.38インチとやや長い
Point2 クラブ全体慣性モーメントが291万g・cm2と大きい
Point3 スウィングウェートがD2.5とやや大きい

スクエアフェースで構えやすい

実際に試打したところ、まずアドレスでは『SIM2 MAX』や『ステルス』のような強いオープンフェース(1.5度オープン)ではなくスクエアフェース(0.0度)なので、構えやすい雰囲気がある。そして、『ステルス』同様に、『SIM』や『SIM2』系よりもフェースプログレッションが大きくなったので、アドレスでフェース面が見えやすく、球が上がりやすそうなイメージが出ている。

試打クラブは10.5度で標準『テンセイ RED TM50(フレックスS)』仕様。シャフトはかなり軟らかめで、ヘッドスピードが40㎧くらいのゴルファーでも十分扱えそうだが、正直、ヘッドのパフォーマンスに比べてややシャフトが負けている感じがする。『ステルスHD』は『ステルス』よりも重心距離が短めで、スイートスポット位置が少しフェース中央寄りにあり、球にスライス回転が入りにくくなっている。また、ヘッドのネック軸周りの慣性モーメントも小さくなり、ダウンスウィングで少しヘッドが返りやすく、『ステルス』よりも少し球をつかまえやすい。

わずかに『ステルス』よりもスイートスポットが高くなり、スピンが入って、結果、少し高弾道で弾道も安定している感じだ。『ステルス』よりも少し球をつかまえたい人に向いているだろう。

重心深度は平均よりは深いが、3つの兄弟モデルのなかでは中間の深度になっており、また左右方向のヘッド慣性モーメントが4664g・㎠と標準的なので大慣性モーメントを狙ったヘッドではない

【クラブ&ヘッドデータ実測値】

テーラーメイド

ステルス HD ドライバー

松尾好員

まつおよしかず。往年の名手、S・バレステロス、I・ウーズナム、青木功、加瀬秀樹らのクラブ設計を担当。近年のクラブを知る“現代の知匠”。ジャイロスポーツ主宰

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月8日号より