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【ギアラボ】DIを超える強弾道! ツアーAD「UB」がもたらす“激厚”インパクトを体感!

ギアラボ
2021.11.23

松山英樹愛用のシャフト「ツアーAD DI」。その進化系と言われるのが鮮やかなブルーの「ツアーAD UB」だ。DIもぶ厚い当たりで飛ぶと評判だが、UBはさらに激厚なインパクトでボールを強く押し出すという。松山も実戦投入した新シャフトに4つのヘッドを装着し、その性能をあぶり出した。

PHOTO/Tomoya Nomura、Tsukasa Kobayashi、KJR THANKS/栃木ヶ丘GC

試打・解説/合田洋

94年の日本プロでバンカーからパターで寄せ、ジャンボ尾崎を振り切っての優勝は今も語り草。東京・八丁堀の「Gスタジオ」でレッスンを展開

「シャフトのねじれはほぼゼロ!
安心して叩けるね」

松山英樹が実戦投入したのも納得!

オレンジ色の「ツアーAD DI」の発売は2009年。シャフトとしては異例のロングセラーだが、「UB」ではより今どきの“大慣性モーメント(MOI)”ヘッドにマッチさせることを目指したという。大MOIのヘッドは重心位置がシャフトから遠くなるため、フェースが開いて下りてきたときにシャフトへの負荷が大きくなる。余分なねじれが生じやすく、芯を外したときのパワーロスも起こす傾向にある。「UB」はその問題をとことん突き詰め、専用設計の最新素材を先端から先中部に導入、よりスクエアにヒットでき、安心して叩けるシャフトに進化した。

この性能にプロも敏感に反応。宮里優作、チャン・キム、亀代順哉、さらにアジアアマを制した中島啓太もチェンジしたが、一様に「打球がねじれない」と口にしている。300Yショットを放つプロにとっては叩いても曲がらない安心感が非常に頼りになるのだ。今回試打した合田プロは、「確かにしっかりしているけどそのなかにしなやかさを感じるし、つかまり感もある。振り遅れたり、フェースが開きやすい大MOIヘッドの難点を解消する計算しつくされたシャフトだと思います」と評価。UBの登場で、カスタムシャフトの勢力図がにわかに動き始めそうだ。

歴代のツアーADの性格を数値化。赤い点はキックポイントだが、DIとUBは同じ位置で、性能としては近い。新素材導入でややしっかり感が増しているが、しなやかさがあり幅広いタイプのゴルファーに合うという

4つのヘッドに装着してテスト
「ヘッドのポテンシャルを
フルに引き出すシャフトです」

「トップでグッと手元にかかるしなり感はDIそっくり。でも、DIより戻りが速くて、右腰のあたりから加速してボールを押し込めます。ヘッド別に試打するとそれぞれが持つ特性がはっきり出る。ヘッドのポテンシャルを最大限に引き出すシャフトですね」(合田)

キャロウェイ「EPIC SPEED」×ツアーAD UB(6S)

ヘッドとの相性:85%
弾道イメージ:中弾道のドロー

[試打スペック]●ロフト/10.5度 ●長さ45.25インチ ●重さ/312g ※長さ・重さは編集部調べ(以下同)

つかまりの悪い人にはぜひ試してほしい
「他と比べて重心距離が短めのヘッドなのでつかまりやすい。スライスやプッシュアウトに悩んでいる人には操作性が高いこの組み合わせを薦めたい。シャープに振れるのでヘッドスピードが遅めでも飛ばしていける組み合わせでもある」

テーラーメイド「SIM2 MAX」×ツアーAD UB(6S)

ヘッドとの相性:90%
弾道イメージ:中高弾道の強いフェード

[試打スペック]●ロフト/10.5度 ●長さ/45.25インチ ●重さ/312g

左への心配がなく安心して叩いていける
「左のミスが嫌な人にはかなりお薦め。明らかに叩ける組み合わせなので、安心して振り切っていける。そうかと言って右に出てもそこから右に逃げていかずしっかりと枠に収まってくれる。とにかく叩けば叩くほど飛ぶ感じがする」

ピン「G425 MAX」×ツアーAD UB(6S)

ヘッドとの相性:90%
弾道イメージ:中高弾道のドロー

[試打スペック]●ロフト/10.5度 ●長さ45.25インチ ●重さ/318g

ヘッドの持つ高い寛容性が最大限生きる
「重心距離が長くて極大MOIのヘッドなので、ねじれが少ないこのシャフトとの相性はかなりいい。先寄りに当たると当たり負けが起きてしまうことが多いが、この組み合わせは、大きく外してもボールを強く押し込んでくれる」

タイトリスト「TSi3」×ツアーAD UB(6S)

ヘッドとの相性:95%
弾道イメージ:中弾道のドロー

[試打スペック]●ロフト/10度 ●長さ45.25インチ ●重さ/315g

操作性を確保しつつ飛距離も稼げる
「ヘッドの特性か、ボールに食いついてつかまりすぎたって思うけどシャフトが補正してストレートに弾き出す。食いつき感と弾き感が上手いことバランスを取り合っている。操作性もあるので、飛距離と方向性を両立できるマッチング」

月刊ゴルフダイジェスト2022年1月号より