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ロシアで人気!? 日本の町工場で生まれた「榊パター」が海外でブレイク

海外から火がついて国内でも話題に――工業製品ではよくある話だが、パターの世界でも、そんなモデルがある。

きっかけは本誌記者のもとにロシアに駐在する知人から届いた電話だった。聞いてみると、日本の「榊パター」がロシアのゴルフ好きたちの間で話題になっているとのこと。現地では関税含め1本100万円近くするにもかかわらず、即買いする人も少なくないとのことだ。

榊パターを作っているのは、愛知県で機械部品加工業を営む「有限会社榊原工機」。ツアーユースを視野に入れており、すでにR&Aの認定も受け、フィッティングスタジオもアメリカ、オーストラリアはじめ、8カ国に用意されている。

特徴は、超精密切削加工のできる「マシニングセンター」という機械を使ってステンレスの塊からパターを削り出し加工していること。一般的なパターは、鋳造品を職人の手で削り出して形を整えていく製法だが、それに比べて金属自体の組成が緻密でムラがないことで、転がりの安定へつながるそう。また、パターの平均ロフトは4度前後だが、プロの要望により7度や9度も設計するなど、アイデアも豊富。アメリカ最大のギア情報サイトで話題となり、タイやインドネシア、韓国、フランス、イギリスなどのゴルフメディアに取り上げられたという。

マシニング加工のパターについては、小祝さくらが使って話題になった「ワールドクラフトデザイン」のパターが最近注目されたが、同モデルが国内女子ツアーから火が付いたのに対し、榊パターは海外展開の戦略をとっているため、現時点で国内での入手手段はない。どうしても欲しい場合、しばらくは海外経由の通販を使用するほかなさそうだ。

“逆輸入”された榊パターが国内のショップに並ぶ日も近そうだ。

写真の「ベースモデル」はシリアル番号入りで50万円(写真はホームページより)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月2日号より