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アプローチが苦手な人の救世主!「チッパー」の特徴と効用を分かりやすく解説

2打でグリーン周りまで来たのに、ウェッジでまさかのザックリ……! こんな手痛いミスを防いでくれる救世主が「チッパー」だ。まずは、チッパーとはそもそもどんなクラブなのか、どんなタイプがあるのか、堀越良和プロに話を聞いた。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/大宮GC

解説/堀越良和

豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発に携わる、“キング・オブ・試打”。クレアゴルフフィールド所属

チッパーには
2つのタイプがある

お助けクラブの象徴的存在「チッパー」。グリーン周りのザックリといった手痛いミスを軽減してくれるクラブだが、いざ自分が使うとなると、ためらってしまう人も多いだろう。堀越良和プロいわく

「チッパーを検討するゴルファーの大半は、グリーン周りのアプローチに苦手意識を持つ方だと思います。でもなんかカッコ悪いと、周りの目を気にしたり、実際にチッパーを試す機会がなかったりと、なかなか購入に踏み切れない人がほとんどだと思います。しかし、グリーン周りのアプローチがやさしくなるチッパーは、アプローチが苦手な人の救世主であることは間違いないです」

では、そもそもチッパーとはどういったクラブなのか。

「クラブの特徴としては主に2つ。まずは、どのモデルもソールが広いということ。手前からソールが接地してもしっかり滑るので、ザックリのリスクが排除されます。2つ目が、クラブが重いという点。クラブ重量は400g台後半~500g台半ばで、パターの重量とほぼ変わらず、ウェッジに比べ、100g近く重いです。この重さが、いい意味で余計な動きを抑制してくれます。長さも34インチ前後と短いということもあり、パターを打つようなシンプルな動きで打つことができます」

さらにチッパーは2つのタイプに分類されるという。

「大きく分けて、パター型とウェッジ型の2つのタイプがあります。パター型はパットのストロークのようなイメージで打てます。クラブの重さも長さもパターと同じくらいなので、同じように打っても全く違和感がありません。

ウェッジ型は、通常のアプローチの打ち方で性能が発揮されます。ウェッジより短く、こちらも幅広なソールがザックリを防いでくれます。ウェッジほどのスピンはかかりませんが、パター型よりは球が上がってランが少なくなります。

日頃、グリーン周りのアプローチが苦手な方やイップス気味で悩んでいるゴルファーは、劇的にアプローチが楽になる可能性がありますので、一度この機会にチッパーを試してみるといいと思います」

パッティングのように打てる「パター型」

パターと同じような形状なので、パッティングと同じ感覚でチッパーを打ちたい人におすすめ。ロフトは36度前後でキャリーよりランが多く出る傾向があるので、よりパッティングと同じイメージで打ちやすく、ソールも広いのでザックリの心配がない

アプローチのように打てる「ウェッジ型」

ヘッド形状がウェッジやアイアンに似ている。グリーン周りをウェッジ感覚で打ちたいゴルファーにおすすめだ。ロフトが40度台のモデルが多く、パター型よりスピンが入る傾向がある。見た目以上にソール幅が広く、こちらもザックリの心配は無用だ

パター型のチッパーはパッティングのように打てることは間違いないが、注意が必要なのは握り方。パッティング時のグリップ(クロスハンドやクローグリップなど)で打つと、初速が出ずに球が弱くなってしまい、大幅にショートしてしまう恐れがある。ウェッジと同じ握り方で打つことをおすすめしたい

>>実際に2つのタイプのチッパーを打ってみた!

週刊ゴルフダイジェスト2025年12月2日号より