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【マイギアを語ろう】岩崎亜久竜「ただ飛ぶだけでなく、コントロールできるものを選んでいます」

自身の道具へのこだわりを、プロ自らが語る連載「マイクラブ マイギアを語ろう」。今回は、今季から契約フリーとなった岩﨑亜久竜のセッティングをご紹介!

TEXT/Hikaru Togawa PHOTO/Shinji Osawa 

岩崎亜久竜 1997年12月17日生まれ静岡県出身。23年に「日本オープン」で初優勝をメジャーで飾る。昨年も1勝を挙げるなど活躍。今季、予選落ちは未だゼロ。3勝目が期待される

ドローも打てるバランスの良さを重視

以前は周りからすすめられるスペックを、そのまま受け入れていたという岩﨑亜久竜。

「今は自分が調子いいときに、思った通りにコントロールできるものを選んでいます。コントロールとは球の高さと左右の曲がりのこと。今まではフェード1択という感じだったけれど、それだとドローボールが打てなくて、ちょうどいいバランスのクラブが欲しかった」 

契約フリーとはいえ、自由に試しすぎるとわからなくなってしまうので、ある程度は詳しい人(コーチやメーカー担当)にいくつかピックアップしてもらい、その中から自分の求めるクラブを選ぶスタイルに。また、調子が悪いときは何がいいのかわからなくなるので、新しいクラブを試したりはしないという。

アイアンの流れに合ったウッドセッティング

今季はFWキープ率が上がり、予選落ちがない岩﨑。

「このウッド3本のおかげかなと思います。ドライバーと5Wは今季からタイトリスト『GT3』に。適度につかまる感じがあって、でも左に行く不安が少なかったのでこれに決めました。今使っているアイアンが『MB』で重心が浅いので、この『GT3』も重心が後ろに寄りすぎていないところがアイアンとの流れでよかった。それでいて、操作性もかなり高い。球の高低の打ち分けもしやすいんです。

5Wも同様にコントロール性能が高いのはもちろんだけど、ラフから打った感じがよかった。夏場のラフからだと芝が伸びて打ちにくくて、それを考えて小ぶりのヘッドを探していたら、この『GT3』がぴったりでした」

ドライバー 
タイトリスト「GT3」

浅重心がポイント

「見え方としてお尻が重たく見えるのが苦手で、この『GT3』はそれを感じなくてしっくりきた。操作性もかなり高い。高低の打ち分けもしやすいです」

フェアウェイウッド 
テーラーメイド「Qi10」(3W)
タイトリスト「GT3」(5W)


「3Wは以前から入れていたテーラーメイド『Qi10』のまま。安心感があって、替えられないんです。アドレス時の据わりの良さ、しっかりした飛び、高く上げて球を止められる操作性があります」

シャフト
グラファイトデザイン「ツアーAD PT」

「以前の『ベンタスブラック』はドローを打ちたいときに少しハードに感じていました。もう少しシャフトが動いてくれる感じが欲しかったんです。ヘッドとシャフトの組み合わせで、より左右高低の内訳をしやすくなりました」

ただ飛ぶことが良いとは限らない

3Wはテーラーメイド『Qi10』を継続使用中。

「ティーショットで飛ばしたいときにしっかり飛んでくれるし、パー5の2打目で高く上げて球を止めたりもやりやすい。距離のコントロールが利くんです。これはクラブ全体に言えることですが、“距離の操作性”も大事。最近は飛ぶクラブが多くて、選ぶのが難しい。1番手全部ズレるならいいけれど、そう簡単な話ではないですよね。どれかが飛びすぎると、微妙に距離がズレてきて距離感がわからなくなる。5Wが飛びすぎて、3Wを入れている意味がないなんてこともあります。ただ飛ぶことが良いとは限らないですね」 

5Wと5Iの間に入れたアイアン型4UTも、距離のコントロールが利くという。

「めちゃくちゃいいんです! 昔これの古いモデルを使っていて。試合で使うタイミングが結構あります」 

夏場に7Wを入れる場合は、5Wを抜く予定だ。

ユーティリティ
スリクソン「ZXiU」

「昔もスリクソンの古いモデル(3UT)を使っていて、その次にテーラーメイドのUTからのまたこれです。アイアン型にしているのは、見た目が好きだからです」

ウェッジ
タイトリスト「ボーケイ SM10」(52・56・60度)

「60度をTグラインドからSグラインドに。ソール部分を少し削って調整してもらったら、バンカーからもフェアウェイからも打ちやすく、バランスよい仕上がりになりました」

風に強くなってショット精度もアップしました

「いろいろ試した結果、タイトリスト『プロV1x』の風に強いところが良かった。ロングアイアンやドライバーなど長い距離でも風に負けないです。あとパッティングでの打感と音も今使っているパターに合っていました」

岩崎亜久竜の14本セッティング

月刊ゴルフダイジェスト2025年9月号より