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最新ユーティリティ徹底試打＜前編＞セカンドで飛距離を稼げる6モデル
週刊ゴルフダイジェスト
いまや14本の中でもなくてはならない存在となったユーティリティ。今回は、最新モデルの「5U」14本を集めて徹底試打を行った。UT選びに悩んでいる人、必見!
PHOTO／Yasuo Masuda THANKS／クレアゴルフフィールド
解説／堀越良和
豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発に携わる、“キング・オブ・試打”。クレアゴルフフィールド所属
ユーティリティの最新モデル14本を、堀越良和プロが徹底試打! 前編では、飛距離を出しやすい6モデルを紹介したが、後編ではグリーンを狙いやすい8モデルの特徴を解説。 PHOTO／Yasuo Masuda THANKS／クレアゴルフフィールド 解説／堀越良和 豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発……
UTは大きく2つのタイプに
分けられる
近年、新品のアイアンセットは6Iや7Iからのモデルが年々増加傾向にあるなかで、5I以上に相当するロフトのクラブをUTで揃えるのは、もはや当たり前になってきた。
「近年、アイアンのストロングロフト化やロングアイアンの需要減に伴って、UTのニーズは間違いなく増加しています。また、同じロフトのアイアンとUTでも、フェース面が真っすぐなアイアンに対して、UTはいわゆるバルジとロール（フェース面の湾曲）が少なからず効いています。それにより、方向性が安定する効果があります。加えて、アイアンとUTを比べた場合、球が直接コンタクトするフェース面の進歩に関しては、UTのほうが進んでいるといえるでしょう。つまり、前述した方向性の安定感に加えて、芯を外したときの寛容性、そして飛距離性能の点でも、UTを活用するメリットは大きいと言えるでしょう」（堀越プロ・以下同）
では、自分に合ったUTはどのように選べばよいのだろうか。
「UTの役割は大きく分けて2つあります。1つはラクに飛距離を稼ぐこと。もう1つは距離のあるグリーンを狙っていくこと。この2つの役割に応じて、ウッド寄りのヘッド形状と、アイアン寄りの小ぶりなヘッドの2タイプが存在します。自分がUTに求める目的に合ったモデルをチョイスしましょう」
重心の深さで弾道が変わる
「同じロフト角のUTでも、重心の深さで弾道が変わります。基本的に重心が深いモデルは球が上がりやすく、浅いモデルは中弾道の強い球が出やすいです。重心の深さはヘッドの形状（奥行）を見れば判断できます」
番手ではなくロフトをチェック
番手が同じでも、モデルによってロフト角は違う。「例えば同じ5Uでも、26度と寝ているモデルから、21度と立っているモデルまで、ロフト角に開きがあるので注意が必要です」
“飛距離を稼げる”6モデル
＜試打方法＞
ドライバーのヘッドスピード40m/s相当のスウィングで、各モデルの「5U」に該当するモデルを打ち比べた。トラックマンで計測し、5球打った平均値をとった
ヤマハ
「インプレス ドライブスター」
●素材／X37精密鋳造ボディ カーボンクラウン ●長さ／40.25インチ ●ライ角／59度 ●ヘッド体積／121cc ●ロフト角／20.5度 ●クラブ重量／335g ●シャフト／SPEEDER NX for Yamaha M-425U ●価格／4万6200円
飛び系でもスッキリな見た目でとても構えやすい
「シャフトが長めでロフトが立っていますが、それらを感じさせない振り抜きやすさがあり、すっきりした見た目で構えやすいです。ロフトは立っていますが、球も上がり、簡単に飛距離が出るので、飛距離重視でUTを選びたい人にはおすすめです」
キャスコ
「UFO AIR by パワートルネード」
●素材／鍛造スーパーハイテンステンレス ●長さ／40インチ ●ライ角／59.5度 ●ヘッド体積／123cc ●ロフト角／22度 ●クラブ重量／345g ●シャフト／Falconshaft AIR UT ●価格／4万4000円
突出した寛容性で飛距離が出る
「特徴的なヘッド形状で重心が深く、距離も出て、高さもそこそこで何よりミスヒットに強く、球をつかまえやすいです。ソールも抜けの良さそうな肉抜きが施されていて、深いラフからでも安心して打てるモデルでしょう」
「ゼクシオ13」
●素材／HT1770M マレージング鋼 ●長さ／39.75インチ ●ライ角／60.5度 ●ヘッド体積／127cc ●ロフト角／角23度 ●クラブ重量／328g ●シャフト／ゼクシオMP1300 ●価格／4万5100円
弾くような打感で球が上がりやすい
「飛距離も出て、球も上がり、弾道の安定感も〇。どの項目も一定以上で、総合値が高く、長く人気なシリーズであることがうなずけます。弾くような打感は前モデルから継承されて、とても心地いいです」
オノフ
「AKA」
●素材／ハイマレージングプラスフェース 17-4PHステンレスボディ ●長さ／39インチ ●ライ角／59.5度 ●ヘッド体積／122cc ●ロフト角／23度 ●クラブ重量／350g ●シャフト／SMOOTH KICK MP-524U ●価格／3万9600円
弾くような打感で簡単に飛距離が出せる
「小さめのヘッドで操作がしやすい。ロフトが比較的立っていることもありますが、芯を感じやすい弾くような打感で飛距離を出しやすいモデルです。それでいてミスヒットにも強く、芯を外した際も芯でヒットした時と変わらない寛容性があります」
PXG
「0311 Black Ops」
●素材／ハイグレードカーボンファイバー ●長さ／39.25インチ ライ角／59.5度 ヘッド体積／170cc ●ロフト角／25度 ヘッド重量／245g ●シャフト／ディアマナV3 PXG HY ●価格／4万6200円
強く高い球が魅力。見た目のわりにやさしい
「強い球が出て、弾道の安定感に優れています。弾道がバラつくという人に特におすすめですね。シャープな見た目のわりにやさしさもあり、ラウンドでも使いやすくてスコアメイクの武器になるモデルですね」
コブラ
「DSアダプト」
●素材／17-4ステンレススチール 475ステンレススチールH.O.T FACE ●長さ／39.5インチ ●ライ角／59度 ●ヘッド体積／124.5cc ●ロフト角／24度 ●クラブ重量／335g（実測値） ●シャフト／LIN-Q for Cobra ●価格／4万6200円
直進性の高い強い球で飛ばせる
「今回試打したクラブのなかで一番強いボールが出ました。直進性が高く、ボールを前へ前へと運んでくれる印象です。これならアゲンストでも安心して使えます。形状もオーソドックスで構えやすいですね」
>>グリーンを狙いやすいタイプはこちら!
- ユーティリティの最新モデル14本を、堀越良和プロが徹底試打! 前編では、飛距離を出しやすい6モデルを紹介したが、後編ではグリーンを狙いやすい8モデルの特徴を解説。 PHOTO／Yasuo Masuda THANKS／クレアゴルフフィールド 解説／堀越良和 豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発……
週刊ゴルフダイジェスト2025年7月29日号より
