【ギア選びのウソホント】Vol.175 いい距離感には“打感”が大事。パターはフェース面の加工にも注目してください
「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!
パターを選ぶ際、ブレード型やマレット型などヘッド形状を重視するゴルファーは多いでしょう。でも、見落としてはいけないのが、フェース面のミーリング加工やインサート。パターのヘッド素材はステンレスのものがほとんどです。削りやすさもありますし、軟鉄よりも錆に強い。ただ、軟鉄に比べて基本的にはしっかりとした打感になる。そこで、フェース面に工夫を施すことで、打感に変化を加えているのです。
フェースのミーリング加工による溝の深さやポチポチとした突起物の数は、打感に大きく影響します。溝が深かったり、突起物の数が多いほうが、フェースとボールとの接地面積が少ない。ところが多くの突起物でボールに接触するので、実際に打ってみると、フェース面での接触時間を長く感じ、ボールが少し遅れて出ていくような軟らかい打感があります。反対にタイガーが使っているようなフェース面がツルツルのものは、接触時間が短く、出球がほんの少し速く出て、しっかりした打感がある。樹脂インサートにもいえることですが、フェース面の加工で、出球のスピード感は大きく変わります。タッチや距離感に関わってくる大切な要素なので、しっかり打ち比べてパター選びをしたいですね。
堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」
週刊ゴルフダイジェスト2024年3月19日号より