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【マイギアを語ろう】「ミスがミスとわかるクラブが好き!」申ジエの14本セッティング

自身の道具へのこだわりを、プロ自らが語る連載「マイクラブ マイギアを語ろう」。今回は、昨シーズンのアース・モンダミンカップで日本ツアー通算28勝目を挙げた申ジエのセッティングを取り上げる。

TEXT/Hikaru Togawa PHOTO/Hiroaki Arihara、Getty Images

申ジエ クラブセッティング
申ジエ 1988年生まれ、韓国出身。2014年から日本ツアーを主戦場とし、これまでメジャー2勝を含む通算28勝を挙げる。2010年には世界ランク1位に君臨した

ミスがミスとわかる
クラブが好き

感覚的な部分を大事にしている申ジエ。

「トラックマンとか計測機器はあまり使いません。数値じゃなくて、自分が思い描いた球筋のイメージに、打球が飛んでいくのを大事にしています。コースでは数値が見られないから、手に伝わる感覚がわからないとミスに対応できません。現場ですぐ直せるのが自分の得意なところなので、ヘッドからのフィードバックが早い“フェースに乗る”感覚のクラブがいいんです」

“フェースに乗る”手応え優先だから、ヘッドは見た目もシャープな小ぶりを選ぶ。

「最近はどこに当たってもミスにならないようなクラブが増えていますが、私はピンポイントに精密に当てられるクラブが好きです。クラブを替えるときは、馴染むまで練習するとかではなく、最初から私に合うクラブを探して、それにします」

ドライバー
キャロウェイ「パラダイム◆◆◆」

シャープで構えやすい!
「シャフトがテンポやタイミングを私に合わせてくれる」。ドライバーはヘッドが替わっても、シャフトは4年越しで愛用中

ユーティリティ
テーラーメイド「ステルス2 レスキュー」

1球打って即採用! 弾道がイメージ通り
「試して、すぐに合うと感じた。フェースに乗る時間が長くて打感がいい。何より自分で球筋をコントロールできる。スピン量と高さも自分のイメージ通りの打球が出てくれます」

パター
オデッセイ「TRI-BEAM」

マレット型より強く転がってくれる
「昔愛用したセンターシャフトに似て見えたので選びました。最近はツアー全般的にグリーンが重くなっているので、マレット型より打球が強く出て転がってくれるブレード型に変更したんです」

アイアンはライ角と
バウンスがカギ

アイアンでは、ネック周りとバウンスにこだわる。

「私は背がそんなに高くないので、ライ角を4度フラットにしています。なので、まずネック部分が4度は曲がらないとダメ。そもそも、これができるモデル自体が少ないです」

また、4度フラットにするとヘッドの大きさなどによって、ネックの角度が違って見えたり、構えたときに大きく見えたりしてしまう。

「4度フラットにしても、私の感覚で小顔に見えることが大事です。ほかのクラブ以上にアイアンは、スコアラインの何番目に当たっているかの感覚を大事にして打っているので、小ぶり感が重要なんです」

バウンスは、インパクトでのタイミングと直結するから大事にしているという。

「日本の芝はバウンスがあるほうが打ちやすいから、今はややバウンスがあるものを使っています。昨年、海外の試合にも同じアイアンで行ったのですが、海外の芝はバウンスがあるのは合わなくて、タイミングをつかむのが難しかったですね」

アイアン
キャロウェイ「APEX TCB」

ライ角調整後も小ぶり感はキープ
「ライ角をフラットに調整して、トップブレードとネックの継ぎ目が大きく見えたり、ヒール側が高く見えると、鈍く感じてしまうんです」

軟鉄鍛造でも、ネックを2度以上曲げつつヘッドのシルエットを保つのは困難。「このモデルは違和感がなく、構えやすい」

まるでシャフトを握っているかのようなグリップ

「手応えを感じ取りやすいよう、特別に硬くて薄いグリップを使っている。シャフトを握っているくらい硬い。エリートグリップで特注しています」

申ジエの14本セッティング

月刊ゴルフダイジェスト2024年3月号より

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