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【ギア選びのウソホント】Vol.129 アイアンシャフトの先調子or元調子はどう選べばいい?

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

シャフトとスピン量の関係はドライバーではなく、アイアンのほうがわかりやすいので、その例を用いて説明したいと思います。なぜ、アイアンのほうがわかりやすいかというと、①地面から打つクラブ(ダウンブロースウィング)であり、②重心深度が深くない(ヘッド後方が垂れにくい)ので、インパクト時のヘッドの挙動にある程度均一性が担保されているからです。

スピン性能を決めるのは基本的には「キックポイント」と言われるシャフトの“調子”です。先端が硬めのシャフト(元調子)は打ち出し角が低くなり、またバックスピン量を減らします。先端が軟らかめのシャフト(先調子)は逆の効果を生みます。日本シャフト社の製品で表すと、『モーダス3 ツアー』シリーズは前者で、『ゼロス』シリーズは後者になります。先調子シャフトは、インパクト付近でヘッドが勝手に加速してくれ、その結果、インパクトロフトが寝るので、打ち出し角が高くなり、ロフトが寝た分、スピンロフトも増えて、スピン量が増えるのです。

ちなみに、スウィングとキックポイントの関係性では、ハンドファーストでインパクトを迎えられる人は先調子シャフトだとヘッドが想定より来ないので、ダフったり、右に行きやすくなったりします。

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2023年4月4日号より