“飛んで曲がらない”を徹底追求! キャロウェイ「パラダイム」がドライバーの新基準になる【ギアラボ】
1月13日にキャロウェイのニューモデル「PARADYM(パラダイム)」シリーズが発表され、いよいよ2月24日に発売となる。果たしてどんなクラブなのか。ドライバーからアイアンまで、その特徴を詳細解説!
PHOTO/Takanori Miki、Blue Sky Photos
【ドライバー】
もうドライバー選びに妥協はいらない!
いままでみなさんはどんなドライバーを使ってきただろうか? 初めて打ったときから圧倒的初速でグングンとボールが伸びていくドライバー、多少曲がってはしまうものの、一発の飛びに心酔してとにかく飛びを追い求めたモデル。または絶対に曲がらないという安心感で、練習では少し物足りないものの、コースに行ってはフェアウェイをキープし続け、コツコツとスコアを作ってくれるモデル……。両方のストロングポイントが揃ったドライバーがあればいいものの、それはなかなか叶わない夢ということは、ゴルフのキャリアが長ければ長い人ほど知っていることだろう。
ゴルフクラブを作るメーカーだってそうだ。飛距離に特化したモデルを開発し市場に送り出せば「飛ぶけど難しい」と言われる。となると次に開発されるのはやさしさ満点のモデル。しかし、そうなると今度は「やさしいけど物足りない」と言われる。ゴルファーの欲は果てしなく、いくらいいものを生み出してもその欲と開発とのイタチごっこが繰り広げられながら、ニューモデルの開発が進んでいく。
AI(人工知能)の導入、新素材の開発。それらを重ね、飛ぶと言われるドライバーを作り続けてきたキャロウェイ、そして2023年ついに完成した。開発するメーカーも妥協しなくていい、自信をもって「飛んで曲がらない」といえるドライバーだ。
使うゴルファー側も「飛ぶけど曲がるんだよね」「曲がらないけど飛ばないんだよね」と、もう自分のクラブにないものねだりをする必要はない。新しいドライバーの名前は「PARADYM」。どのゴルファー、どのメーカーからも敵対視されるドライバーの新基準がいまここに誕生した。
- 2023年のPGAツアー初戦、セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズでジョン・ラームが逆転優勝、続くソニーオープン・イン・ハワイでもキム・シウーが逆転で勝利を挙げた。さらに米国本土初戦、アメリカン・エキスプレスでもラームが勝利。ふたりとも新しいドライバーとフェアウェイウッドを投入してすぐの優勝だった。 PHOTO/Blue Sky Photos、Getty Images ……
PARADYMドライバーの特徴1
これがウワサの360度カーボンシャーシ
ヘッドの中間部分から金属を完全に排除したカーボンシャーシ。クラウン側を「トライアクシャル・カーボン」、ソール側を「フォージドカーボン」にすることで中間部の軽量化と驚異の余剰重量を創出。飛距離とやさしさが追求できた最大の理由だ。
PARADYMドライバーの特徴2
スリムで軽量になったJAILBREAK(ジェイルブレイク)
ボディのたわみすぎを抑えてエネルギーをすべてボールに伝える、キャロウェイ独自の技術「JAILBREAK」テクノロジー。“柱”から形が進化し続け「PARADYM」ではこの形になり、より軽くなった。
PARADYMドライバーの特徴3
今回のAIへのお題は着弾地点の範囲を小さく!
今回のAIへ出されたアルゴリズムには「ボールの着弾点の範囲を小さく」というものが加えられた。これにより打点がズレた場合でもフェースがターゲットへとボールを運んでくれるのだから、びっくりだ
PARADYMドライバーの特徴4
後部のウェイトで慣性モーメントをアップ
標準モデルとなる「PARADYM」のヘッド後部には弾道を好みのものへとチューニングできる「アジャスタブル・ペリメーター・ウェイティング」を装着。この13.5gの重量の効果で弾道を調整できるだけではなく、慣性モーメントも大きくアップ
ドライバーラインナップ
【アイアン】
スッキリ顔でやさしい! 飛ぶ!
ドライバーに比べてアイアンは長く使うゴルファーが多い。なぜか? グリーンを狙うショットで求められるのはもちろんグリーンオン。ドライバーの場合、飛びすぎることは嬉しいが、アイアンの場合はそうはいかない。つまり「乗るか、乗らないか」だ。究極でいえばそれしかない。そうなると明確な違いがない限り、「外したらアプローチで寄せればなんとかなるか」の域から考えが脱しないのだ。でも、それは「明らかな違いがあるアイアン」を目の当たりにしていないからでもある。
「PARADYM」のアイアンはドライバーの性能のように驚くほど進化している。フェースのたわみを最大化するためにボディの剛性は高くしつつ、低重心化するためにはどこに穴を空けたらいいのか? AIの答えとなる3つの穴が開けられたフレームがオーソドックスで本格的なフォルムをキープしつつ、低重心でフェースの反発性能を邪魔しないという、まるでドライバーの「JAILBREAK」テクノロジーのような役割をもしている。飛んでやさしいうえにグリーンを狙えるアイアンが完成した。FWとUTもドライバーとアイアンに負けず劣らず、すさまじく進化している。
2023年、クラブが飛距離とスコアを簡単にアップさせる時代はやってきた。あとはあなたの頭の中の常識を捨てて手を伸ばすだけでいい。
PARADYMアイアンの特徴1
飛びもやさしさも実現した「スピードフレーム」
AI設計によるボディの土台となる部分に穴が開けられた構造。インパクトの衝撃を受け止めながら、低重心化を実現し、さらにカッコいいフォルムを実現している立役者がこの「スピードフレーム」というわけだ
PARADYMアイアンの特徴2
アイアンにもAI FLASHフェース
4~8番に「フォージド455フェースカップ」の「AI FLASH フェース」を採用。ボールスピード、方向性、ミスヒットへの強さを追求し、さらにはボールの着弾地点のバラつきも大きく減少させているという
PARADYMアイアンの特徴3
いい打感で当たり負けなし! ウッド並みの複雑な構造
トウ側の下部分とヘッドバックフェースの下にタングステン合金を設置。このウェイトにより安定した飛び、そしてフェース裏側下部に注入された「ウレタン・マイクロスフィア」が(写真左上)心地よいフィーリングを生む
アイアンラインナップ
【FW&UT】
ドライバーのテクノロジーが余すところなく搭載
FWラインナップ
PARADYM UTの特徴1
ラフからのショットに強いバットウイング
UTにもしっかりと採用されている「JAILBREAK」テクノロジー。ドライバーとは違ってコウモリの羽に似た形状をしており、ミスヒット時の振動を抑え、ヘッドがブレにくい。ボールが真っすぐに飛んでいく
PARADYM UTの特徴2
UTでもブレのない大きな飛び
「455フェースカップ構造」のUTの「AI FLASHフェース」も着弾地点のブレを抑えるアルゴリズムで再設計。打点のブレに強いだけでなく、しっかりとグリーンをとらえてくれる狙えるUTに仕上がっている
UTラインナップ
月刊ゴルフダイジェスト2023年4月号より