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「ゴルフはエリートのスポーツ」英紙の社説に賛否の投書が殺到

英国ガーディアン紙の記事がゴルファーたちの反発を呼び、ちょっとした論争になっている。

ことの発端は、先のロンドンで開催されたLIVゴルフ初戦の際、同紙が「ゴルフはエリートのスポーツだ」という批判的な記事を掲載したことから始まった。

「ゴルファーたちを笑い飛ばすときだ。ゴルフは人々に根付いたスポーツではないし、社会的な良心があるわけでもない。それ(LIV)は全てのエリートスポーツの洗練された形を反映しているだけ」という記事を書いたのだ。

反響が大きかったこともあるのだろうが、ガーディアン紙が賢かったのは、同紙に届いた手紙なども掲載したこと。

たとえばウィットビーGCの支配人は「怒りと失望を覚える。すべてのプロスポーツは、一般の人々からかけ離れている。(サッカーなどの)スタジアムを子供に開放するのをいつ見た? 私たちはクラブが整備した、海岸線の散歩道を一般に開放している」というコメントから始まり、エジンバラのゴルファーは「地元のクラブのジュニアメンバーのプレー代は、月10ポンドだけれど、私の13歳の子供が、地元のサッカークラブに支払っているのは29ポンドだ。ゴルフ用品が高いと言うが、リバプールFCのファンクラブキットを買うお金で、中古の良いゴルフクラブセットが買える」という手紙も紹介している。

その一方で、「税金を支払うほどの収入がない補助教員の自分には、ゴルフコースに入るお金もなければ、入れてもくれないだろう」「あるクラブで差別と偏見を受けた」など、賛同する声も紹介しているが、それに対し、「費用のかからないパブリックコースはいくらでもある。エリートのスポーツというのはおかしい」という意見を紹介している。

ガーディアン紙がゴルフを批判するのは、これが初めてではないようだが、同紙のスポーツ記者にすれば、サッカー、ラグビーといったチームスポーツに比べると、個人競技のゴルフがエリートのスポーツに見えるのだろうか。

地域に根差したパブリックコースは市民にとっても身近な存在のはずなのだが……(PHOTO/Kiyoshi Iwai)

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月26日号より