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ゴルフ場特化型の投光器を導入。“若者にやさしい”長野県のゴルフ場、次なる一手は「ナイター」

「コロナ禍によって増えた若年層ゴルファーをさらに呼びこもう」と、取った施策がナイターだった。

そのゴルフ場は、長野県飯綱町にある長野国際CC(27ホール)。今年8月稼働を目指して照明投光器を設置する工事が始まっている。

この投光器は屋外スポーツ施設向けLED照明を製造・販売するスリーエス社の「アルカスNSD」という新機種の製品。屋外スポーツ施設、特にゴルフ場向けに特化した製品で、東京ビッグサイトで行われた「第1回スポーツ施設EXPO」に実機を展示することで、同CCへの販売を発表した。

一般的なLED投光器は、配列されたレンズの角度が固定されていて、同じ角度での照射しかできない。しかし同製品は、1つの投光器のなかに近、中、遠距離のレンズを配置することで、1台で広範囲を照らすことができ、明るさのムラをなくしながら、光漏れによるまぶしさも抑えられるという。つまり照射角度を地形に応じて変更可能なため、ゴルフコースのような起伏に富んだ地形にも対応できるということ。さらに少ない台数で広範囲を照らせるというから、導入コストも電気代も抑えられる優れものだという。

同社はすでに9コースへLED投光器を設置している。夜間プレーへのプロゴルファーのアドバイスを求めて、羽川豊と契約もした。

夏のナイター営業へと舵をきった経緯を同CC支配人、古木惣一郎氏は──。

「この2年のコロナ禍で県下の若年層ゴルファーが急増し、県下で2番目の入場者数を達成することができました。友の会『若者クラブ』を募集して、土日でも1万円でプレーできるようにしました。ウチは早朝ハーフプレーもやっていますが、入場者6000人のうち、ほとんどが若い人です。早朝も照明があると、暗いうちからスタートできますし、日没にも配慮できるのでナイター設備の導入に踏み切りました。(長野市の北に位置する)こちらは標高650メートルですが、長野市は盆地で真夏は暑いため、ナイター設備への投資もペイできると踏んでいます」と語る。

同CCにはホテルもあり、早朝、日中、ナイターと泊まっての“1日3ラン”も可。カップルや若者にも最適だろう。

「早朝プレーの料金はビジターでも4000円と安く、間口を広げているのがいいですね。ドン・キホーテでは9本セット、キャディバッグ付きで1万円セールをやっていました。“取っかかり”を推奨するためには、やはり安くして間口を広げることが、若い人の共感を呼ぶと思いますよ」(ゴルフ場運営コンサルタント・石井米二郎氏)

若い世代を取り込むことこそ、ゴルフ界の将来につながることはいうまでもない。

ナイター、早朝、スループレー……他のゴルフ場でもどんどん導入してほしい!(写真はムーンレイク市原GC市原C。PHOTO/Akira Kato)

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月7日号より