【“奇才”のコースへ】#1 大地のアート! デズモンド・ミュアヘッド設計の驚愕コース4選
気温も上がり、いよいよ本格的なゴルフシーズンが到来。落ち着いた雰囲気の林間コースもいいが、たまにはPGAツアーの舞台のような戦略性に富むコースにトライしてみるのも一興。そこで今回は、PGAツアーの舞台も数多く設計している“奇才”と呼ばれる設計家3人が手掛けたコースを紹介。まずは、アメリカのミッションヒルズCCなどを設計したデズモンド・ミュアヘッドのコースから。
PHOTO/Hiroaki Yokoyama、Tadashi Anezaki、Seiichiro Matsuoka
デズモンド・ミュアヘッド(1923-2002)
1923年英国生まれ。ケンブリッジ大学で建築、土地計画を学び、その後カナダのブリティッシュコロンビア大学、アメリカのオレゴン大学でも都市工学や造園を学ぶ。英国空軍ではナビゲーターとして2000時間以上のフライトを経験。1960年代からコース設計に携わり、アートや神話などを取り入れた独自のデザインを確立した
【主な海外の設計コース】
●ミッションヒルズCC(米カリフォルニア州)
女子メジャー「シェブロン選手権(旧ANAインスピレーション)」の開催コース
●ミュアフィールドビレッジGC(米オハイオ州)
J・ニクラスとの共同設計。ニクラスがホストのPGAツアー「メモリアル」の舞台
大地に葛飾北斎を描き出す
コース設計界のピカソ
世界のベストコースランキングで必ず上位に入るミュアフィールドビレッジGCをJ・ニクラスと共同設計したことで知られるミュアヘッド。日本でも、ニューセントアンドリュースGCジャパンをニクラスと共同で設計した。しかし、ニクラスとのパートナシップを解消後、10年の空白期間を経て復帰した後は、より大胆な設計に変わった。アートや神話を題材とした造形は、他に類を見ないもの。富士クラシックでは葛飾北斎の「富嶽三十六景」をモチーフに17番では富士と大波を大地に描いている。そのほかにも魚の形をしたグリーンや、ギターの形をしたホール、渦巻き形のバンカーなど、まるでテレビゲームのようなコースを実際に造ってしまうのだ。その大胆な設計に対して「鉛筆を持った狂人」と揶揄されることもあるが、一度ラウンドしたらきっと忘れられないコースになるだろう。
富士クラシック(山梨)
富嶽三十六景をモチーフ
有名な葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」を題材に、各ホールにはそれぞれ浮世絵図や北斎にまつわる名前がつけられている。17番は富士と大波で知られる「神奈川沖浪裏」をモチーフに。
セゴビアGCインチヨダ(茨城)
ギターの形をしたホールも
1番「フラメンコ」から始まるコースはスペインがテーマ。3番「ギター」はギターのヘッド部がティー、ネック部がバンカー、ボディがグリーンというユニークなホール。
ゴルフ5Cオークビレッヂ(千葉)
テーマはアーサー王伝説
イギリスのアーサー王伝説をモチーフにしたコースは、11世紀に切り開かれた森「ヒューフォレスト」からスタートし伝説をたどっていく。今年のゴルフ5レディスの開催コース。
新陽CC(岐阜)
ギリシャ神話を表現した
ギリシャ神話を題材としたコース。7番「アポロンの池」には池に囲まれた魚の形をしたグリーンがある。日本プロゴルフマッチプレー選手権や中部オープンの舞台にもなった。
【その他のミュアヘッド設計コース】
●ニュー・セントアンドリュースGCジャパン ニューコース(栃木)
●アバイディングCGS(千葉)
●芝山GC(千葉)
●ブリック&ウッドC(千葉)
●若木GC(佐賀) など
週刊ゴルフダイジェスト2022年4月5日号より
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