雪の上でラン、バイク、ゴルフ! 日本初の「スノーゴルフ トライアスロン」体験レポート
さる2月19日、GDO主催で「スノーゴルフ トライアスロン」が北海道のゴルフ5C美唄Cで開催された。雪上でラン、バイク、ゴルフを行い、その合計スコア(タイム&スコア)で競うという日本初の試みだが、果たしてどんな大会なのか。週刊ゴルフダイジェストの記者が体験レポート!
PHOTO/角田慎太郎(GDO)
スノーゴルフ トライアスロン 競技内容
スノーマラソンを5km、スノーバイク(自転車)を2km、スノーゴルフを4ホール(パー15)でスコアを競う。マラソン、バイクの時間とゴルフのスコアを合計したものがスコアとなる。たとえばスノーマラソンが15分20秒、スノーバイクが12分12秒、ゴルフスコアが20打の場合、15.20+12.12+20で「47.32」になる
千葉で生まれ育った筆者にとって、雪上でのラウンド経験はもちろん、ランやバイクの経験もないので、まずどんな服装で行けばよいのかわからない。北欧のエストニアにいる友人に、「手袋と靴下は2枚重ね。首と耳は守りたい。シューズは裏に凸凹があるもの。服は厚手のジャージーで」と対策を教わり、準備万端で当日を迎えた。
まずはマラソンから。40歳一歩手前とはいえ、サッカーを続けているため、体力には自信がある。スタート時間の13時の天気は晴れ。気象庁発表ではマイナス2.8度だが、体感は東京の昼間とそこまで大差ない。「優勝したらどうしよう」などと本気で思いながらスタートラインへ。ゆっくりスタートすると首尾よくトップに立ち、順調に進むが、圧雪されているとはいえ、足首まで埋まることもある悪路と、走っても走っても変わらない景色に心が折れかける。
3kmを過ぎたあたりで女子参加者に抜かれ、あっという間に置いてけぼりに。それでもなんとか2位でバイクへ。結論から言うと、いちばん厳しかったのはこのバイク。ずっと軽いギアだったせいか、ちょっとしたアップダウンでもタイヤが空転し、「こぐより歩いたほうが速い」と思い押しながら進むことも。そしてなんとかバイクも完走し、最後のゴルフへ!
1番(パー4)は計測器で約250Y。ドライバーで打つと180Y地点で粉雪が舞い上がった。圧雪した場所であれば無罰でプレースできる特別ルール。2打目のPWは大ダフリで残り30Yほどに。そこから乗らず寄らずで結局7打。110Yの2番(パー3)では見事パーセーブし、3番(パー3)もボギーと普段と大して変わらないスコアで最終ホールに。しかし、350Yの4番(パー5)はいいとこなく8打でホールアウト。
結果は15人中14位とブービー。スタート前に「優勝したら……」と思ったのが恥ずかしい。今回の参加者はシード権を貰えるらしいので、来年は鍛えて優勝、目指したいです!
マラソン5km
スノーマラソンの距離は5km。ゴルフ5CC美唄Cの外周を走るコース。圧雪されているとはいえ、ところどころで雪にハマり、次の一歩が出にくくなる。Yの記録は34分15秒
バイク2km
雪道を走りやすいように極太タイヤを採用したファットバイクで疾走する。ほんの少しのアップダウンでも後輪が空回りし、前に進まないこともしばしば。Yの記録は24分21秒
スノーゴルフ4ホール
ティーイングエリアからではフェアウェイとそれ以外の区別がつきにくいが、圧雪されているエリアがフェアウェイ。とはいえ、ボールは埋まるのでプレースして打つ。Yの記録は22打
カップはボール約5個分の大きさ!
人工芝の特設グリーンは2畳ほどの広さ。一緒に回ったプロは「アプローチのほうが簡単」と言っていたほど、ラインがわからない難グリーン
優勝スコアは男子が「52.34」、女子が「68.36」
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月22日号より
こちらもチェック!
- コロナ禍でも多くのゴルフ場が来場者を増やしているが、広島県の瀬戸内ゴルフリゾートで昨年から実施されているキャンプ事業も、冬でも盛況が続いているという。 同リゾートでは昨年4月から「圧倒的絶景キャンプ」と銘打ち、営業を始めた。全ホールから瀬戸内海が見晴らせるロケーションが売りで、芝地にテントを張れる快適さが受けて利用客は引きも切らなかった。夏から秋にかけては一般ゴルファー、それに競技ゴルフを……
- 冬のクローズは雪国コースの宿命だが、その雪を利用して、冬季でも営業を続けているゴルフ場がある。 北海道にあるゴルフ5カントリー美唄コースがそれで、日本では初となるスノーゴルフの営業を始めた。同コースはピート&ペリー・ダイ親子の設計。女子ツアー「ゴルフ5レディス」の舞台でも知られる。スノーゴルフはフランスが発祥で、グリーンランドでは定期的に試合が行われていて、世界大会もあるという。ス……