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ゴルフに温泉、読書まで。“滞在型リゾート”の先駆け「サザンクロス」次なる一手はグランピング

滞在型リゾートゴルフ場の“はしり”が、今度はグランピング設営に動いている。

伊東市にある「サザンクロスリゾート」は、バブル崩壊後に“滞在型ゴルフ場”へと舵を切ってきた。まず富士山、天城連峰、相模湾を望む絶景の18ホールがある。世界に数多くのコースを設計するJ・ニクラスは「いいコースの条件の第1はロケーションだ」と言ったが、この伝からすれば、同リゾートは“いいコース”の第1条件を余裕で満たしているといえよう。

リゾートといえば“温泉”もキーワードの1つ。こちらは温泉を有しており、インドア温水プール、露天ジャグジーも付帯。さらに2万冊所蔵という規模の図書館まで有している。

そして、コロナ禍で需要が増した“ワーケーション”にもすぐに対応できたという。もともと、Wi-Fi環境は館内すみずみまで整えてあったから、宿泊での部屋はもちろん、ラウンジでくつろぎながらのリモートワークが可能になったのだ。

滞在型リゾートの楽しみを同リゾート社長の北村大介氏は次のように話す。「5日以上、連泊されるお客さんも少なからずいらっしゃいますが、見ていると、その方たちはゴルフ漬けではないですね。ある日はプール、ジャグジーを楽しまれたり、1日中、ライブラリーで本を読んで過ごされたりもします。別荘代わりに利用される人もいて、これが滞在型ゴルフ場の楽しみ方といえるのではないかと思います」

ゴルフだけでなく、楽しみ方の選択肢を多くということから、グランピングも新規事業としてスタートさせたという。テント、キャンプ用品、食材などが用意してあり、手ぶらでキャンプして、トイレ、温泉はクラブハウスで、という趣向だ。

「箱根や伊豆、軽井沢に伊勢志摩など、コロナ禍によって大都市からクルマで移動でき、日帰りでは難しいエリアが注目されています。伊東市は東京から近くもなく遠くもない、新幹線も止まらない“ほどよい遠さ”で、海、山、温泉というイメージもありますからね。そういったエリアにはゴルフ場も多く、競争になるでしょうが、同リゾートは滞在型の先駆けということで、一日の長があるのでは」とは経営コンサルタントの菊地英樹氏。

コロナ禍時代のゴルフ環境は変化していく。

敷地内から湧出する天然温泉を有する

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月15日号より

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