【キミこそ王子だSP】平田憲聖、出利葉太一郎、岡崎錬…武市の脳裏に焼き付いて離れない3選手の学生時代を振り返る

雑巾王子の「キミこそ王子だ」連載10周年企画として、前回までは「いい意味で期待を裏切ったジュニア」をお送りしたが、今回は300人を超えるジュニアと出会ったなかで、武市がいまでも深く印象に残っているという男子3名をピックアップしてくれた。

今回は、いままで取材させてもらった、ボクの心に響いた印象に残っている選手を3名ピックアップさせてもらいます。もちろん独断と偏見で選んでいますので、ご了承ください(笑)。
まず1人目は、なんといっても「平田憲聖」選手です。いま賞金ランクトップを突き進んでるけど、これボクから言わしてもらうと当然の結果。理由はボクが提唱する“ツイスト打法”そのものの打ち方だったから(笑)。正直いうと、当時はまだ他の取材してきたジュニアと比べると成績は出ていなかったほうだったけど、間違いなく活躍するって思ったね。
打ち方としては、左脚内ももがダウンスウィングからインパクトにかけて、右回転するようにネジれながら打っていくの。要はヘッドが動く方向と左ももが逆の動きをするってこと。本人は意識してやってないって言ってたけど、これ本能的にヘッドを速く振ろうとするとできる動きなんだわ。当時の記事があれば読んでもらえばわかるけど究極にボク好みのスウィング。だから今の活躍は予見してました(笑)。
2人目は「出利葉太一郎」選手です。何が心に残っているかっていうと、とにかくインパクトの強さです。飛ぶジュニアはたくさんいるし、みんなすごく強いインパクトなんだけど、彼の場合は違うんです。インパクトのときに、地面が揺れるような強さがあって、近くで見てると体全体でインパクトの衝撃を感じるんだ。打つたびに心臓がドキドキしたのをいまでも覚えています。こんな経験はジャンボさんが練習している風景を見たとき以来の感覚でした。そして彼のオモシロイ点は、九州ではメジャーなゴルフメソッドの“桜美式”でやっているところ。だからグリップはテンフィンガーなんだよ、これにも驚いたね。
最後は「岡崎錬」選手です。いまは試合に出られていないけど、いままで会ったジュニアのなかでトータル的にナンバーワンの選手。アドレス、グリップ、スウィング、リズム、バランス、出球、そして人間性すべてにおいて非の打ちどころがない。ヘッドスピードは速いほうではなかったけど、彼も出利葉くんと同様インパクトの強さはすごいモノがありました。背丈もボクと同じくらいの少し小柄だから親近感が湧いたってのもあるけど、生まれ変わったら錬くんのようなスウィングになりたいな~って思ったくらい印象に残っています。
ほかにも心に残ってるジュニアは3~4名ほどいるんだけど、今回は彼ら3名を挙げさせてもらいました。彼らはボクにとってはいまでも夢に出てきそうなくらい印象に残っているジュニアであることは間違いありません。
平田憲聖
今年すでに4勝を挙げ賞金王まっしぐら!

「彼こそツイスト打法の申し子! ボクの見る目は正しかった(笑)」
ものすごく素朴で純粋な少年という言葉が似合う“ザ・中学生”って感じの子だったけど、スウィングを見たらまさにボクがやってる“ツイスト打法”そのものだからビックリしたね。だからボクの中では今の成績は必然だと思ってます(笑)

取材は2015年、当時中学3年。2000年生まれ大阪府出身。左脚内股で力を受け止めヘッドスピードを出す形が、武市が提唱する“ツイスト打法”そのものということから“内股壁ドン王子”と命名された
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出利葉太一郎
地面を揺らすインパクトを持つテンフィンガー

「彼のインパクトの衝撃はジャンボさんを初めて見たとき以来の感覚でした」
飛ぶジュニアはたくさんいたけど、インパクトの強さは彼がナンバーワン! 日本のトップというより世界で戦えるポテンシャルはあると思っているから、これからもっと注目したいです

学校のインドア練習場で取材が行われ、とにかくインパクトの強さは一級品だったという
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岡崎錬
非の打ちどころがない天才ゴルファー

「生まれ変わったら錬くんみたいなスウィングになりたいと本気で思った」
アドレス、スウィング、リズム、バランスすべてにおいて完璧すぎて衝撃を受けました。いまは苦戦しているみたいだけど、きっと表舞台に出てくることを信じてます

ヘッドが低く長く動くように、インパクト前後のヘッド軌道の上に棒を置き、当たらないように練習する光景に仰天した
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週刊ゴルフダイジェスト2024年10月29日号より