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【クラチャンと回ろう】皐月GC佐野C・早乙女剛史さん<前編>ただ長いだけではない!「“パー7”に鍛えられました」

全国のクラチャン(クラブチャンピオン)にゴルフ上達の極意を学ぶ「クラチャンと回ろう」。今回、話を聞いたのは、「パー7」のホールが名物の皐月GC佐野コースで、5回もクラブチャンピオンに輝いた早乙女剛史さん。

TEXT/Kenji Oba PHOTO/Shinji Osawa THANKS/皐月GC佐野C
※早乙女さんにはボランティアとして登場していただきました


今月のクラチャン:早乙女 剛史さん


●皐月GC佐野C クラブチャンピオン歴:01年・09年・11~13年の5回
●年齢:40歳
●ドライバー飛距離:270~280Y
●メンバー歴:24年
●主な戦歴:01年日本ジュニアゴルフ選手権2位

皐月GC佐野C
17H/アウトコース(3860Y・PAR38)、インコース(3395Y・PAR36)

>>後編はこちら

長いだけでなく左右OBの
超モンスターホール

皐月GC佐野コースといえば、なんといってもアウト7番、964ヤードの「パー7」だ。

「距離に圧倒されますが、各ホールが独立していて隣接ホールがありません。7番も同じで、そのため左右がOB。しかもフェアウェイが狭く、おまけにティーイングエリアからは、左右から木がせり出し、プレッシャーはオーガスタの18番並みだと思います(笑)」

名物ホールは
ギネス認定の7番パー7

「ティーショットはオーガスタの18番みたい」

「マストは両サイドに木がせり出したティーショットを真っすぐに打ち出し、距離を出しつつ確実にフェアウェイをキープすること!」。言うは易し行うは……

緊張すると言いながら、早乙女さんはどこか楽しそう。ティーショットもセカンド、サードショットも「落とし所が難しい」としながら、「OBを恐れてはいいスコアは出ません。仮にOBを出してもOBパー(ダブルボギー)で上がれると思って、果敢にチャレンジしています」とも。絶妙な攻めと守りのバランスが、チャレンジ精神をかき立てるのだろう。早乙女さんが楽しそうに話す理由でもあり、7番ホールをはじめ、佐野コースの醍醐味になっているようだ。

日本ジュニアで池田勇太に惜敗

佐野日大高3年時に出場した01年の日本ジュニアでは、高2の池田勇太と優勝争いを演じた。結果は2位に終わるも、今も名勝負に数えられる試合でもある

人生初の
“アルバトロスパット”

これまでに100回以上ラウンドしている早乙女さんも、7番で3オンしたのは10年ほど前に1回あるだけだ。やや前のティーイングエリアで、バックティーから880ヤード。グリーンも手前の右グリーン、ピンもやや手前に切ってあったと記憶している。

「そういう状況で1打目、2打目と距離も出てフェアウェイもキープできたので、ならばと直ドラで。でも、あれは幸運というか本当にマグレです(笑)」

もっとも、残り280ヤードを直ドラで5メートルにつけるも、

「緊張で5メートルを打ち切れず、人生初のアルバトロスを逃しました。僕の知る限り3オンしたのはほかに1人ですが、その方もパットを決められなかったようです」

同ホールでは未だアルバトロスの記録はないそうだ。また同コースでは、ホールインワン保険同様、アルバトロス保険も認められるという。

左グリーンは4オン狙い
右グリーンは3オンが一度だけ

7番パー7
左グリーン:964ヤード

右グリーン:924ヤード

どうしても距離が長くなる左グリーンの場合は4オン狙い。3打目をフェアウェイに確実に置き、4打目がピンを狙える100ヤード以内にするのが定石。大きなクラブは握らない

パー7を3オンしたときの各ショットをプレイバック!

●1打目 1Wで320ヤード

両サイドにせり出す木はプレッシャーでもあるが、反面「集中力が高まり狙いが絞れる」メリットも

●2打目 3Wで260ヤード

フェアウェイ右サイドを狙うことで、3打目でグリーン手前の花道を使える、と判断。距離よりも3Wで確実に

●3打目 直ドラで280ヤード

直ドラは低く強いボールで、ランで距離を稼ぐ戦略。直ドラは右に出やすいことを注意

コース攻略は球筋の打ち分けが大事

「ドローとフェードはフィニッシュから逆算してスウィングをイメージします」
左右にOBのホールが多く、またピンポジによってはドロー、フェードの打ち分けが求められる。最初にフィニッシュの高さを決めて、決めたら迷わず振り切るのが早乙女流

早乙女さんの1Wスウィング

かつては320ヤードドライブも、今は270ヤード。大事にしているのは、「昔と同じで力まず、自分のリズムで!」

>>後編はこちら

月刊ゴルフダイジェスト2024年11月号より