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すべてのコースが「パー72」とは限らない? 「コースレート」って何の数値? 【ゴルフの数字】

4人1組、1ラウンド18ホール、パー72……ゴルフにまつわるいろいろな数字。知らなくてもゴルフはできるけど、知っていればゴルフがもっと楽しくなる! 当たり前のように受け入れているゴルフの数字にまつわるエピソードをご紹介。今回は、「パー72」という数字と、コースの難度に関するお話。

「パー7」の超々ロングホールがある皐月GC佐野コースは「パー74」

必ずしも「72」とは限らない

ゴルフにまつわる「数字」のなかで、最も馴染みのあるもののひとつが「72」。車のナンバーやメールアドレスに「72」という数字が入っていたら、ほぼゴルファーと思って間違いないだろう。

この72という数字は、1ラウンド18ホール回った際の、基準となる打数。「パー72のコース」などと言い、18ホールを72打で上がれば、パープレー。それより打数が多いとオーバーパー、打数が少なければアンダーパーとなる。

大半のコースはパー72だが、なかにはパー71、パー70といったコースもあり、またパー72のコースでも、プロの試合が行われるときはパー70に設定される、というようなこともある。

では、なぜ「72」が基本なのか。またどのような場合に「71」や「70」となるのだろうか。

ゴルフ場の各ホールには、基準となる打数が決められている。「パー3」であれば3打、「パー4」であれば4打、「パー5」であれば5打でホールアウトすれば「パー」。多くのコースでは、パー4が10ホール、パー3とパー5が4ホールずつで設定されているため、18ホールで72打ということになる。

ただし、コースによっては、パー5が3ホールしかなかったり、パー3が5ホールあったりするため、必ずしもパー72とは限らないのだ。特異な例だが、栃木県の皐月GC佐野コースは、964Yの「パー7」ホールが存在するため、トータル「パー74」の設定となっている。

またプロの試合では、通常パー5に設定されるような500Y前後のホールでも、パー4に設定されることがあるので、パー71やパー70といった設定になることも少なくない。

プロの飛距離が年々伸びている一方で、コースの用地には限りがあるため、パー5をパー4にすることで難度を上げているわけだ。

コースの難度を表す「コースレート」とは?

パー72のホールを72打でホールアウトするとパープレー。パープレーで回る腕前のゴルファーを「スクラッチプレーヤー」と呼ぶが、コースによって、難しいコースもあれば、スコアの出やすい易しいコースもある。この難度の違いを示す指標のひとつが、「コースレート」。

ゴルフ場のホームページ等でコース紹介を見てみると「コースレート70.2」などといった数値が記載されている。この数値は、簡単にいえば、スクラッチプレーヤーがそのコースをラウンドした場合にどのぐらいで回れるか、という目安。つまり、数字が大きいほど難度が高く、低いほどやさしいということになる。

また、数値は使用するティーイングエリアごとに決められていて、距離の短いフロントティーなどでは低く、距離の長いバックティーなどではコースレートが高くなる。

この数値はJGA(日本ゴルフ協会)の査定チームが実際にコースに赴いて、綿密な調査をもとに決定される。JGAからゴルフ場に付与されるので、ゴルフ場側が自由に決められるものではない。ラウンドするコースを選ぶ際には、そのコースがどのぐらい難しいのか、あらかじめチェックしておくと良いだろう。

ちなみに現在日本で最もコースレートが高いのは、茨城県の「ザ・ロイヤルGC」で78.4。同じく茨城県の「鹿島の杜CC」が77.6、兵庫県の「ゴールデンバレーGC」が77.4と続く。ただしコースレートは距離が長いほど数値が高くなる傾向にあり、ザ・ロイヤルGCは総距離8143Yという最も長いティーでの算出数値。それに比して3位のゴールデンバレーGCはバックティー7233Yのコースレートが77.6なので、実際にラウンドして感じる難度としてはNo.1かもしれない。

ただし、このコースレートは、あくまでスクラッチゴルファーにとっての難度を表す数値で、スコア100前後の一般ゴルファーにとってのスコアの出しやすさとは若干異なる部分もある。それを勘案して、近年「スロープレート」という数値が指標として用いられているが、それについては稿を改めることにしよう。