【只今コージ中!】Vol.92 まさにセレブSUV! 3列シート&ゴージャス化した新型ジープ「グランドチェロキー」
ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第92回はジープ「グランドチェロキー」の実力をチェック!
PHOTO/Takanori Miki MODEL/Hanako Kishibe(GOLULU) THANKS/上総モナークCC
小沢は何度も紹介してますが、いまどきゴルフドライブはもちろん全般的にモテるクルマといえばセレブSUVです。東京外苑西通りではカローラ並みに見かけるメルセデス・ベンツGクラスを筆頭に、英国王室御用達のレンジローバーやBMW Xシリーズ、最近ではレクサスLXもすっかりセレブSUV化しています。
外観のワイルドさとはウラハラの守られ感とゴージャス内装がいいのでしょう。ですがいまさらGクラスもなんです……。先日意外なる伏兵を見つけました。それは新型ジープグランドチェロキーL!
日本に90年代から入っている定番アメリカンSUVですが、今春上陸の5代目が凄い。元々ワイルドでマッチョなアメリカンデザインと、見た目を裏切る快適な走り味が売りでしたが、ここに来て内外装共にますますセレブ化! しかも初の7人乗り3列シート車であるグランドチェロキー「L」が上陸したのです。
まずはワイルドマスクとサイズが衝撃的。見た目の威圧感は日本製SUVの比ではなく、特にジープの歴史的モデル、ワゴニアにヒントを得た伝統の7本スロットグリルが超カッコいい! 同時にシビれるのがデカさで、ざっくり全長5.2mに全幅2m弱は圧巻。最小回転半径が6.3mってほとんど小さなバス並みです。
オマケに古典的4WDとは違いモノコックボディなので、床は比較的低めで1列目2列目は本当にゆったり。3列目も床は若干高いですがそれなりに座れます。それどころかそこを荷室化するとキャディバッグを4本ラクラク収納。大人4人のダブルデートには最適です。
インテリアもリッチ感たっぷり。特に上級グレードの6人乗りサミットリザーブは、既存アメ車イメージを超える上質パレルモレザーと本木目パネルがセレブっぽい。ミッドセンチュリー調の家具とも言いたくなるオーガニックなムードです。走りも286psの3.6リッターV6ガソリンのおかげでゆったり。特にエアサスペンションが標準のサミットリザーブの乗り心地は高級リムジン並みです。
唯一の問題は、自分で運転するにはやや面倒なサイズと、リミテッドで907万円、サミットリザーブで1132万円というセレブな価格。もしや運転はスタッフに任せ、自分は後ろに乗れるプロゴルファー、あるいは弟子がいる成功したお笑い芸人さんに向いているのかも!?
(左)3列シートを倒すとキャディバッグの配置を考えずに4本の積載が可能。さすがグランドチェロキーL/(右上)ウッドパネルやダブルステッチのレザーパッドは上質さを演出している/(右下)1963年に登場した「グランド・ワゴニア」から外装のデザイン要素を受け継いでいるという
ジープ
グランドチェロキー
全長×全幅×全高/5200×1980×1795mm
メーカー希望小売価格/1132万円~
週刊ゴルフダイジェスト2022年10月25日号より