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日本のコースに多い「ブラインドホール」。打つ方向や距離感以上に注意すべきポイントとは?【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。

ブラインドホールではさまざまな“注意”が必要だ


ブラインドホール(blind hole)


見通しの悪い曲がり角を「ブラインドコーナー」などと言うが、ゴルフコースでも同様に、これから打っていく先が見通せないホールのことを「ブラインドホール」、見えない目標に向かって打つショットを「ブラインドショット」と呼ぶ。

たとえば、ドッグレッグ(右や左に曲がっている)ホールで、曲がり角の内側が山になっているとか、フェアウェイの途中から急激な打ち下ろしになっている、あるいは生長した木が視界をさえぎっているといった場合に、「ブラインド」になることがある。

ブラインドは、打つ方向やグリーンの位置が見えないことで、大変難度の高いショットになるが、18ホールのうち1つや2つはこういうホールがあっても楽しい。目標が見えないと不安ではあるが、かえってショットに集中できていい結果につながることも。ただ、あまりにそういうホールが続くと、不安が不満に変わってくる。あのオーガスタナショナルGCを造った設計家アリスター・マッケンジーも、「コース設計の13の基本原則」の中で「グリーンを狙うショットがブラインドになるような設計はなるべく避けるべき」と述べている。

とはいえ、山岳地帯に造られることが多い日本のゴルフ場においては、ブラインドホールができてしまうのも地形上やむを得ないところ。なので、たとえブラインドホールが連続しても、それはそれで日本特有のコース文化として楽しんでしまおう。コースガイドとにらめっこしながら、目の前の丘の先にどんな景色が広がっているかを想像し、運を天に任せて打つショットもオツなものである。

ちなみにティーショットがブラインドになるホールでは、前の組に打ち込んでしまう危険があるため、コースにはいろいろな方法で、セカンド地点が空いたことを後続の組に知らせる工夫がしてあることが多い。

よくあるのは、ティーイングエリア前方に信号機が設置してあり、前の組のカートが安全な地点まで移動すると信号機が青に変わるというもの。ほかにも、定点カメラでセカンド地点の映像をチェックできたり、「フォアキャディ」と呼ばれるスタッフが前方に立っていて、旗を挙げて知らせてくれるケースもある。また今ではカートに「ナビ」がついているコースも多く、ナビの画面上で前方のカートまで何ヤードかを知ることができる。

いずれにせよ、前の組への「打ち込み」は大変危険であり、ゴルフのマナー違反の中でも最も重大な違反のひとつ。「ブラインドで見通しが悪かったから」では済まされないのは、クルマの運転と同じである。