【只今コージ中!】Vol.76「OKグーグル」が世界で初めてクルマに搭載! ボルボ「XC60」
ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第76回はボルボ「XC60」の実力をチェック!
PHOTO/Hirohiko Mochizuki MODEL/Rei Himezaki(GOLULU) THANKS/加茂GC
クルマの電動化と自動運転化が取り沙汰されていますが、その前に実現できちゃうことが。それはクルマの音声アシスタント化であり、AIアシスタント化です。スマホだと「ハイ、シリ」や「オッケー、グーグル」、アマゾンスピーカーであれば「アレクサ」と呼びかければ、かなりの機能が音声で使えます。同様に自動車の音声対応も進んでいるのです。
代表格は4年前に導入された「ハイ、メルセデス」を合言葉に使えるメルセデスの新ユーザーエクスペリエンス、MBUXであり、トヨタやBMW、アウディなどもどんどん進化中。ただし、意外にもIT最大手のアップルやグーグルの音声アシスタントのガチ車載化は今回初! 去年マイチェンされたボルボのミディアムSUV、XC60に初めて車載用のグーグルアシスタントが搭載されたのです。
遅れた理由はスマホより数段厳しい車両の安全基準を満たすのが大変だったのと、小沢予想では自動車メーカー側が権利をカンタンにIT側に渡したくなかったから。しかしボルボはいち早くグーグルに任せたから今回実現できたのです。
使えるのはスマホ機能や音楽ソフト選択だけではなく、ナビの目的地設定や車内空調、個人スマホと連携していればグーグルカレンダーとの連携も可能。「今日どんな予定があるの?」と聞けば「19時に渋谷で飲み会」などと答えてくれるはず。“はず”というのは、現時点では残念ながらボルボのOKグーグルは英語対応のみ。小沢のトラベル英語力ではせいぜい「アイ、ウォントゥー、ゴートゥ新橋」が通じた程度。「車内が暑いから温度下げて」とか「TBSラジオつけて」もダメでした。海外のTBSなんちゃら、という放送局が選択されたことも。本格日本語対応は春以降だそうで期待したいですが、運転以外を音声で完璧に操作できるまでには少し時間がかかりそうです。
肝心のXC60ですが前後バンパーがシンプルになり、見た目がスッキリしたのと相変わらずのインテリアクオリティの高さ。上質な北欧デザインが光ります。
走りは全車電動化し、今回乗ったB5グレードもマイルドハイブリッド付き2リッターエンジンで発進から滑らか。運搬性能もなかなかでキャディバッグは3本積載。後は出発時にナビに向かって「●×△カントリー」と叫んで目的地設定し、運転するだけなのです。
(左)広々した荷室はトノカバーをしたままでキャディバッグを3本、外せば4本積載が可能だ/(右上)シフトレバーにクリスタルを使用するなど、インテリアクオリティの高さはさすが!/(右下)新デザインが採用されたリアバンパーはマフラーが外から見えなくなる設計だ
ボルボ
XC60
全長×全幅×全高/4710×1900×1660mm
メーカー希望小売価格/649万円~
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月1日号より