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ありそうでなかった「コンビニ in ゴルフ場」 これからのスタンダードになる?【岡山空港ゴルフコース】

仕事柄、全国各地のゴルフ場を訪れる機会の多い“草職系”おじさんが、仕事のついで(?)にラウンドしたコースを気ままにレポート。今回は、日本で初めてゴルフ場にコンビニが入ったことで話題となった「岡山空港ゴルフコース」へ!

羽田空港を朝7:50に出発し、9:05に岡山空港に到着。レンタカーを借り、コースまでわずか5分。最終スタートなら、前泊しなくても余裕で間に合ってしまう。

日本に「空港」と名のつくゴルフ場は11あるが、ここ岡山空港ゴルフコースほど空港から近いのは、ほかに熊本空港カントリークラブぐらいだろうか(名前に「空港」は付かないが、宮崎カントリークラブも空港からはかなり近い)。

空港から近いと、飛行機の音がうるさいのでは? と思われるかもしれないが、羽田や伊丹のようにひっきりなしに離着陸しているわけではないので、まったく気にならない。むしろ、忘れた頃にやってくるので、プレーにかまけていると迫力のシーンを撮り逃してしまう。

コースのホームページには、まるで合成写真のような、信じられない近さを飛行機が飛んでいる写真が掲載されているので、ぜひそちらをご覧いただきたい。

上級者から初級者まで
幅広い層が楽しめる

岡山空港ゴルフコースは1992年開場と比較的新しいコース。カジュアルなゴルフ場を標榜しているが、コース自体は決して安っぽい感じはなく、メンテナンスも良好。フェアウェイは広々として開放感がありつつも、適度なアップダウンがあって飽きさせない。レギュラーティー(青)から6130Yと距離はそれほど長くないが、回っていると数字ほど短さを感じないのは上手く造られている証拠だろう。

レディースティー(赤)とは別に、「レディースフロントティー」と呼ばれるピンク色のティーも設置されていて、飛距離や技量に応じて最適なティーを選べるのもポイントが高い。岡山市内から30分ほどとアクセスが良いこともあり、老若男女問わず人気が高いというのもうなずける。

打ち下ろしの1番パー5は、ティーイングエリアからは狭く見えるが、2打目地点に来ると広大なフェアウェイが広がっていて開放感がある

7番ホールは途中をクリークが斜めに横切る488Yのパー5。筆者が2打目で放ったFWのスーパーチョロが橋を転がって向こう岸に渡るという嬉しいハプニングも

17番パー3は186Yと距離があり、正面にそびえる木とグリーン右手前のバンカーがプレッシャーをかける難ホール

レストランへの持ち込みもOK!
ゴルファーにやさしいコンビニ

そんな岡山空港ゴルフコースだが、なんといっても注目は「日本で初めてゴルフ場にコンビニが入った」こと。コースへの進入路には、ゴルフ場の看板に「ローソン」のマークがでかでかと掲出され、クラブハウス正面にもローソンの看板が。中に入ると、元々プロショップがあったスペースがコンビニになっている。

通常のコンビニと比べると、売り場面積は3分の1ぐらいだろうか。日用品や新聞・雑誌等はなく、飲料やおにぎり・パンなどの軽食、携帯しやすい菓子類などゴルファー向けに厳選された商品ラインナップとなっている。「からあげクン」などのホットスナックやスイーツ、アイスなども、ゴルファーの小腹を満たすのにちょうどいい。コンビニならではのコーヒーマシンがあるのも嬉しいポイントだ。

レジは2台ともセルフ式となっているので、少々購入に手間取るが、若者たちは慣れた手つきでサッと買っていく。コンビニの業務はゴルフ場のスタッフが兼務していることを考えると、省力化のためにはセルフレジも致し方ないところ。大量の商品を買う人は少ないと思うので、レジが渋滞して困るようなことはないだろう。

朝、ゴルフ場へ行く前に必ずコンビニに寄るという人は多い。それがゴルフ場にあれば、わざわざ途中でコンビニに車を停める必要がなく、スムーズだ。またゴルフ場で飲料を買うと割高なことが多いが、ここは通常のコンビニと同じ価格なのでお財布にもやさしい。ただ、ゴルフ場としては、どのような商品を扱うのがいいか、試行錯誤が続いているという。

「意外だったんですが、パンがあまり売れないんです。お菓子類も思ったより売れないですね」

そう語るのは、まだ支配人に就任して間もないという浅原將司氏。

「昼食でレストランを使わずにコンビニで済ませる人が増えると思っていましたが、意外と若い人たちもレストランを利用することが多いですね。ただお酒類は安いので、レストランで生ビールを頼まずにコンビニで缶ビールを買ってレストランで飲む人もいます」

通常の感覚では、レストランへの持ち込みは厳禁だが、ここではコンビニで買った商品も持ち込みOKだという。レストラン自体、自社で運営しており、メニューは簡易的なものにして注文もカウンターで行うという半セルフスタイル。物足りなければコンビニで「からあげクン」を買ってちょい足しすることだってできる。豪華なランチもいいが、ゴルフの合間の食事はこういうので十分な気もする。

コンビニ設置は第一歩
慣習にとらわれない改革に期待

このコースを運営するのは、土木建築などの業務用ソフトウェアを開発・販売する吉備システムという地元岡山の会社。2月に社長に就任した松尾武朗氏は、もともと東京の大手エンターテインメント企業に勤務していた経験もあり、これまでの慣習にとらわれない新しいゴルフ場のカタチを、ここ岡山空港ゴルフコースで創り出そうとしている。

「今回のコンビニ設置は、改革の第一歩にすぎないんです」

これから数年かけて、皆があっと驚くような仕掛けを構想中だという。今度はどんな“日本初”を打ち出してくれるのか。ゴルフ場業界の風雲児が紡ぐ未来に期待せずにはいられない。

このあといったいどんなリニューアルが控えているのか、楽しみだ

文/笠原誠
生まれは静岡、ゴルフは関西育ち。Myゴルフダイジェスト運営責任者。漫画「オーイ!とんぼ」の編集担当も務める。とんぼのように球を操りたいが、曲げたいときには曲がってくれない。逆もしかり