高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。

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  【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.227「箸でご飯を食べるように打てたら最高」

  高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。 >>前回のお話はこちら 少し前に、YouTube『TASKGOLF』のマツモトタスクさんのセッションコンペに参加した話をしました。タスクさんに初めて会った3年前はドライバーのイップスで悩んでいたときで、僕が「なんでこん……

先日、知り合いがギックリ腰になりまして、痛みや炎症があるうちは患部を冷やし、それが収まってきたら温めるというギックリ腰の基本的な応急処置を教えました。

僕は、かかった医者は50軒は下らないという腰痛持ちで、この10年は運動療法的なことをやって腰痛は収まっていたんですけど、今年の2月にタイに行ったときにギックリになってしまってね。それが今回は腰やなしにギックリ背中でした。

朝、一番上の肋骨のライン辺りの背中が痛いなと思ったんですが、そのままバンに乗ってゴルフ場に向かう途中、車がガタンガタンいうたびに痛みがひどくなってきて。コースに着いてからボルタレンを飲んでゴルフはやったんですけど全然ダメで、5番ホールに来たときに稲妻が走ったような痛みがガガガガーときて、そのホールでやめました。

結局、タイに行って初めの3日間はゴルフをしたけど、ギックリ背中になってからは10日間寝たきりですわ。帰りは前にも話した僕のゴルフの弟子でタイで坊さんとプロゴルフの二足の草鞋で頑張っている（中村）英禅が用意してくれた車椅子に飛行機のゲートまで乗って、何とか帰ってこられました。

でも、帰国の次の週はシニアの予選会やから、何とか治さないとあかんと思って、接骨院と鍼灸院と整形外科、ひょっとしたら内臓が悪いかもしれんから内科も行ったし、すごい効果があって治ったいう人がいたので東京に幹細胞の注射も打ちに行きました。

全部で8軒も行って、ちょっとはましになったけど、痛みは全部は取れなかったですね。シニアの予選会は、せっかくセカンドQTに通ったから行きたかったんですけど、振ってもドライバーで150ヤードしか飛ばないから戦えないし、そもそも歩けないし。それでファイナルQTはやむなく欠場しました。

腰は何回かやってますけど、背中にガガッと電気が走ったんは初めてやったんでビックリしましたよ。ビックリ背中ですわ。

背中はいろんな筋肉が重なっているので、実は筋肉や筋膜の損傷が起こりやすいそうです。皆さん、腰だけやなしに、ギックリは背中も要注意です。僕のギックリ背中がどうやって治ったかは、またの機会に教えます。

「歳を重ねると、体中いろんなところにいろんなことが起こるもんで」

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2025年6月10日号より