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【ゴルフせんとや生まれけむ】青木美保<前編>「歌手を目指して中学生で単身上京…不思議と『とんぼ』と重なるんです」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、演歌歌手の青木美保氏。

今春、すごくいい出会いがありました。アニメの「オーイ! とんぼ」です。「ゴルフ」というキーワードでテレビ番組をいろいろ録画していたら、アニメが入っていて。「うん?」って思って見たらドハマりしました(笑)。それが、初回じゃなくて第3話だったから、まずは見逃し配信を探し、連載されているのが「週刊ゴルフダイジェスト」だと知り、漫画も出ている分すべて50冊くらいを大人買い。

ハマった理由は、何だろう……自分と重なる部分があったことかな。とんぼちゃんは中3。島のコースでは3鉄1本持って、ゴルフを楽しんでいるでしょ。誰に強制されるわけでもなく。その姿が中学生のときの自分と似ているような気がして。当時は歌うことがただ好きで、毎日毎日楽しく歌っている中学生だったんです。私は今年、デビュー40周年なんですが、プロの世界では、あれこれ制限が出てきます。40年という歳月の中で、その制限内で歌うようになっていた気がして……。

そんな私に、純粋に歌うことが好きだった自分を思い出させてくれたのが、とんぼちゃんなんです。しかも、とんぼちゃんは島で暮らす中3で、卒業後、熊本に行くでしょ。私は熊本の中高一貫の学校に通っていたんですが、歌手になりたい一心で、中学卒業後に単身上京しました。何のあてもなかったんですけど、東京の高校に進学して歌手になるきっかけを探して……。

だから、とんぼちゃんが島を出る決心をして、実際に島を出るところまで春にオンエアされたアニメで描かれていましたけど、その過程が「私の歩んだ道のりと似ている」って思ったんです。私は、高校生のときに参加した五木ひろしさんのファンクラブの集まりで歌ったことから、スカウトされ17歳でのデビューにつながりました。“縁”ですよね。とんぼちゃんもそうじゃないですか。島で生涯暮らしても楽しかったかもしれないけれど、イガイガとの出会いで人生が変わったでしょ。

ほーんと「とんぼ」いいですよね。登場人物がみんないい。彼らが本当にいるような気すらしていて、夢に見ちゃったこともあるんです。夢の中で私が「オーイ! とんぼ」の世界で暮らしているんです。ゴンじいとかセツばあとか、みんないるの(笑)。おかしいでしょ。あと、これは歌手ならではの見方かもしれないけど、登場人物で「ぴんからトリオ」を意識した方がいたでしょう。私、宮史郎さんはもちろんお会いしたことがあるからわかりましたよ、そっくりだって(笑)。シリアスな内容もあれば、ギャグっぽいシーンもあって、その加減も絶妙。くすっと笑えるシーンも「オーイ! とんぼ」の魅力のひとつですよね。

そして私は「オーイ! とんぼ」も大好きなんですけど、歴は約35年というゴルフ大好き人間でもあるんです。始めた頃のクラブはパーシモンですから(笑)。ちなみに自己ベストは熊本のコースで出した「68」。でも、まだゴルフ歴が浅いときに大物歌手がズラリと揃うチャリティゴルフの番組収録に参加することになって焦ってしまって……という話は次回しますね。

>>後編へつづく


青木 美保

あおき・みほ。演歌歌手。熊本市出身。中学卒業後に単身上京し、五木ひろしにスカウトされてデビュー。8月21日、八代亜紀作詩「大輪の花~第二章~」をリリース。ベストスコアは68

週刊ゴルフダイジェスト2024年10月22日号より