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【ゴルフせんとや生まれけむ】上重聡<後編>「大阪桐蔭にいた“ゴルフ界の怪物”とも仲良くさせてもらっています」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続きアナウンサーの上重聡

前回のお話はこちら

大学時代に(松坂)大輔の誘いで始めたゴルフは、会社に入ってから人脈を広げるのにとても役立ちました。当時の日本テレビのアナウンサーはゴルフをする人があまりいなくて、プロ野球解説者の方々とゴルフに行くときも「誰かできるやついないのか」と必ず誘ってもらいました。

コンペで原(辰徳)さんの前の組で回ったとき、私が300ヤード前後の距離の短いパー4で1オンしてイーグルを取ったことがありました。そうしたら後ろで見ていた原さんが「若造、やるな」とばかりに続けてイーグルを取り、それがきっかけで距離が縮まりました。


別のコンペでは袖ヶ浦カンツリークラブ袖ヶ浦コース(千葉県)の18番パー5で2オンしてイーグルを取ると価値があると言われたので、そこで実際にイーグルを取ったんですよ。そうしたら「あのホールでイーグルを取ったらしいね」と社内でいろんな人に声をかけられました。こう見えても私はけっこう人見知りで(笑)、カメラが回っていないときは積極的に話しかけるタイプではないんですよ。でも、ゴルフをご一緒すると別の場所でお会いしたときにも話しかけてもらえますから、いろんな人と仲良くなるツールにもなっていました。

PL学園の大先輩の桑田(真澄)さんともゴルフをご一緒させてもらいました。桑田さんは高校時代の私の投げ方を見た際「すごく力が入っているから、もっと力を抜いたほうがいい」「力を入れるのは簡単だけど、力を抜くのが難しいんだ」というようなことをおっしゃっていたと聞いたことがあったのですが、ゴルフでもまったく同じアドバイスをいただきました(笑)。桑田さんの考え方は野球でもゴルフでも一緒なんだと感服しました。

ゴルフを通じて親しくさせていただいているのはプロ野球界の人たちだけではなく、プロゴルフ界の人たちとも親交を深めています。「大阪桐蔭にゴルフ界の怪物がいる」と高校時代から噂に聞いていた同学年の宮里優作とは特に仲良くさせてもらっています。私がPL学園で彼は大阪桐蔭なので、その頃からお互いの名前は知っていました。PLにもゴルフ部がありまして、ゴルフ部員とクラスが一緒なので「昨日の試合どうだった?」と聞くと、いつも2位なんですよ。「また2位かよ」と冷やかすと「大阪桐蔭に宮里優作という怪物がいるんだよ」という話を聞いていました。

実は今夏、ゴルフ界の怪物・宮里優作と、野球界の怪物・松坂大輔と同じゴルフトーナメントに出場することになりました。この原稿が掲載される頃にはすでに結果が出ていますが、7月29日開催の「八光カップ第4回大阪オープンプロアマジュニアゴルフトーナメント」と、8月16日開催の「岩手県オープンゴルフトーナメント2024」です。

ゴルフの試合に出るのは初めての経験なのでどうなるか想像もつきませんが、ゴルフの仕事をすることはフリーになるモチベーションの一つでしたから、野球の試合とは違った緊張感を楽しみたいと思います。

上重 聡

1980年生まれ、大阪府出身。PL学園のエースとして98年夏の甲子園準々決勝で横浜高校の松坂大輔と延長17回の死闘を演じる。立教大学卒業後、03年日本テレビに入社し、アナウンサーとして活躍。24年3月に日本テレビを退社してフリーアナウンサーに転身。ベストスコア71

週刊ゴルフダイジェスト2024年9月3日号より