【名手の名言】阪田哲男「打つ前にミスをするな」
レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回はアマチュア競技100勝を誇る名手・阪田哲男の言葉をご紹介!
打つ前にミスをするな
阪田哲男
アマチュア競技100勝。紛う方なく、阪田はアマの至宝といわれた中部銀次郎の後継者である。
その阪田の口癖が表題の言葉。大半のミスは打つ前から冒している。その最たるものはアドレスにおける間違いである。
狙う方向が的確じゃなかったり、スウィングをスムーズにするいくつかのルーティンをおろそかにすると、もはや打つ前からミスを約束しているも同然、という意味だ。
阪田の戦歴で画竜点睛を欠くのは、アマ界最高峰の日本アマを獲っていないこと。
73年日本アマ。上り2ホールをボギー、ボギーでもプレーオフという状況。半ば手にしていた栄冠を、まさかの池ポチャでダボ、ボギーで中島常幸に最年少優勝を献呈。
このときの悔恨が吐かせた言葉かもしれない。
■阪田哲男(1949~)
さかた・てつお。大阪府出身。名古屋商科大卒。父親の勧めで14歳からゴルフをはじめ、アマチュアイズムに徹する。タイトル数100勝。日本オープンローアマ4回(日本シニアオープン2回)。世界アマ優勝(84年)、JGAナショナルチーム6回など輝かしい戦績を誇る。惜しむらくは日本アマ優勝がないこと。2位が6回。尊敬する中部銀次郎が優勝6回なので「引き立て役」と自嘲する。
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