【林家正蔵の曇りのち晴れ】Vol.296「ゴルフは90で回ればいいの巻」
ゴルフにおいてスコアというのは付き物。個人個人、目指す目標は違うけれど、僕の知り合いのボギーくんは「ゴルフは90で回ればいい」といつも言っている。そのことについて今回は話したいと思っているのですが、その前に最近衝撃的なフレーズを目にしたのでそのことから話していきたいと思います。
ゴルフウェアがOB? そんな言葉を言われたら……
グーグルの検索をしていたら、いきなり衝撃的なフレーズが目に飛び込んできた。「おじさん! そのゴルフウェア、OBでしょう」。ゲェゲェゲェのゲ。そんな文句を可愛らしい女の子に言われた日には、おじさんの私なら心がポキッと音を立てて折れることでしょう。
その女の子がもし可愛い子なら「それじゃ、今度ウェア選びに付き合ってよ。美味しいランチをごちそうするから」とでも言ってみましょう。ここはあくまでもランチで。ディナーとなるとちょっといやらしい。下心が丸見えの中年おじさんは嫌われますから。
ランチであればディナーよりも値段は安く済む。見栄を張ってイタリアンや中華の高級店なんぞやを予約するのはヤボ。ここはひとつアジフライの旨い町食堂、いわゆる知る人ぞ知る穴場の定食屋さんなんかに若い女性をエスコートすれば、きっとおモテになるかもしれませんぞ。もっとも、それ以前に洋服のセンスの悪い、しかもOBでしょ、なんて言われてしまうダサいおじさんに若い子は付いてきてくれません、絶対に。
ポロシャツの基本はストライプ?
ではどうすればウェアのセンスが良くなるのかを確かめてみると、その記事を読んでみてもなかなか難しいことが判明した。一つ、ポロシャツはストライプ(ただし、横しまは避けるべし)。ちなみにゴルフダイジェストのバックナンバーを読み返してみるとモデルさんが結構な割合でストライプのポロシャツを着用しておりました。スタイリッシュなプロやアマ、内外問わずストライプ率は多い。その記事でも横しまは避けたほうが無難だと書かれているのだ。
二つ、シャツの裾をパンツの中に入れるべし。これこそ私は常々疑問に思うところでポロシャツをパンツの中に入れるのが生理的にどうも苦手である。それはTシャツも同じで、Tシャツ、ポロシャツの裾はパンツの外に出すものだとばかり思っていた。だから友人にも、ちょっと前まではポロシャツをチノパンやジーパンの中に入れていると、外に出したほうがカッコいいよとアドバイスをしていたし、シャツの裾も外に出すようにカッティングされているものを好んだものだ。
ところが、雑誌でも広告でも、TVCMでも揃ってTシャツだろうがポロシャツだろうが、みんなパンツの中に押し込んでしっかりベルトまで締めてポーズを決めたり、ウォーキングをしたり……。
でも中年諸君よ! だまされてはいかんぞ、ファッション誌やCMでポーズを決めているのは役者、モデル、アスリートの皆さんだぞ。お腹周りのポッコリした昭和生まれのいわゆるおじさんではないんだぞと自覚してくれ。長身、手足がスラリと伸びた人ならいざ知らず。だから俺はなんと言われようがポロシャツはパンツの外に出すと心に決めた。
靴下まで気を使っているおじさんは少なめ
三つ、長い靴下をはかず、くるぶしが隠れるくらいの靴下でまるで街歩きのようにゴルフシューズを楽しむべし。真冬ならともかく、いわゆる長い靴下をはいてのゴルフシューズはセンスの悪いおじさんに思われてしまうようだ。あのね! おじさんたちは冷え性がすごく多いのよ。確かにここ数年、冬場でも裾の短いパンツにくるぶし出しの靴下をはき、スニーカーを十分に強調する若者が多くなってきている。
私もスニーカーが大好きで、コレクターとまではいかないものの、街歩きやゴルフのときも色や型、そしてメーカーにもこだわっているつもりでカジュアルな靴は多種多様そろえている。でも、たまにクラシカルなひも靴タイプのゴルフシューズをコーディネートしたくなるときもある。ニッカーボッカ―とまではいかないが、裾を少し短めに仕立ててアーガイルの靴下でオシャレを楽しむこともある。
しかし、そうはいっても靴下まで気を使わない中年おじさんは多いようだ。長年はき続けているかのような毛玉がぽろぽろで必ず黒。もしかして出勤時にもはいているんじゃないかとうかがえる黒ソックス。それじゃ「おじさん、そのゴルフウェアOBでしょ」と言われても仕方がないか。
しかし、NGではなくOBの2打罰だからそのユーモアには感心するなー。
さて、本題の「ボギーくんはゴルフは90で回ればいいのだといつも言う」というメインの話に入ろうと思っていたら字数が足らなくなってしまった。
では「ボギーくんはゴルフは90で回ればいいのだといつも言う」は次号へのお楽しみということで。今回もご拝読ありがとうございました。
ウェアが OB扱いで まさかの2罰打
月刊ゴルフダイジェスト2023年12月号より