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【名手の名言】ナンシー・ロペス「まぐれ当たりは忘れること。そうでないと、運まかせの気分屋ゴルファーにしかなれない」

レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は米女子ゴルフ界のレジェンド、ナンシー・ロペスの言葉をご紹介!


まぐれ当たりは忘れること
そうでないと、運まかせの
気分屋ゴルファーにしかなれない

ナンシー・ロペス


ドライバーの飛距離は? と聞かれると、平均の飛距離ではなく、自分がこれまでに最高に当たったときの飛距離を答える人が少なくない。なんならそのホールは、打ち下ろしでフォローの風が吹いていた可能性すらある。

平均飛距離が200ヤードそこそこで、たまたま当たったときの250ヤードを自分の飛距離だと思い込んでしまうと、さまざまな弊害が出てきてしまう。

たとえば470ヤードほどの短いパー5があった場合、250ヤード飛ぶと思うと2オンを狙いたくなってしまう。飛ばそうと思いっきり振った結果、大きなミスとなり、2オンどころか3オン、4オンも怪しくなってしまうケースもある。ところが自分の飛距離が200ヤードだと思えば、2オンは最初から諦め確実にフェアウェイに置き、2打目を残り100ヤード地点まで運んで、3打目でムリなくグリーンを狙うことができる。

また250ヤード地点にハザードがあった場合、入ると思って普段使わないフェアウェイウッドを握り、結果ミスをしてしまうというパターンもある。自分のドライバーが200ヤードだと思っていれば、ハザードは気にせずいつも通り振っていけばいいのでノープレッシャーだ。

ゴルフ上達の第一歩は、自分を知ること。本当の自分を知らなければ、スコアアップは望めない。しかし、ゴルフの神様は時折、ダッファーにも信じられないような当たりを与えるものだから、実力を勘違いしてしまうのだろう。それがゴルフの面白さでもあるのだが……。

ナンシー・ロペスは20歳でツアー入りし、その後の2年間で17勝を挙げている。メキシコ系移民の貧しい家庭に生まれたナンシーのサクセスストーリーも相まって、米国でナンシー旋風が巻き起こった。

表題の言葉は、そんなナンシーの絶頂期に発せられたもの。自分の実力を過信しないよう、自分自身に対する自戒の念も込めた、一流ならではの名言である。

■ナンシー・ロペス(1957~)

米カリフォルニア州、メキシコ系移民の貧しい家庭に生まれる。練習費用にも事欠く境遇だったが、12歳の時、ニューメキシコ女子アマに優勝してから、やっとまともなラウンドができるようになった。72年、75年、全米女子ジュニア優勝。その年に全米女子オープンに出場し、2位タイとなって一躍時の人に。タルサ大学へ奨学生として入学し、20歳の時にプロ転向。22歳までの2年間で17勝を挙げ、女子ツアーブームの一翼を担った。ツアー通算48勝。メジャーでは3勝しているが、全米女子オープンだけは獲れなかった。87年世界ゴルフ殿堂入り

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