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【らくトレ】Vol.160 正しい「腹式呼吸」を身につけてスウィングの安定性を高めよう

トレーナーの斎藤大介氏がゴルファーにおすすめのトレーニング&ストレッチメニューを紹介する「らくトレ・ゆるスト」。今回は腹圧を高めスウィングを安定させる呼吸法を教えてもらった。

TEXT/Tomohide Yasui PHOTO/Tsukasa Kobayashi MODEL/Rinako Kurokawa(ゴルル)

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メニューNo.160

正しい「腹式呼吸」を身につける


今回は「腹式呼吸」の質を高めるエクササイズを2種類紹介します。プロのトレーニング指導を行っていて、呼吸が浅いことで力が発揮できていない選手が意外に多いことに気づきました。呼吸には腹式呼吸と胸式呼吸があります。生まれたばかりの赤ちゃんが寝ているときは腹式呼吸ですが、大人になると日常的に速くて浅い胸式呼吸で過ごす人が増えてしまうのです。

ゴルフは腹式呼吸が向いているスポーツなので、呼吸法を指導するのですが、慣れていないとお腹側にしか空気が入りません。理想的な腹式呼吸は、お腹側だけでなくわき腹や背中側にも空気が入り、お腹回りが360度膨らみます。そうすると腹圧が高まります。その状態を感じてもらうため、右わき腹に圧力をかけて左わき腹を膨らませ、左わき腹に圧力をかけて右わき腹を膨らませます。同様にお腹側に圧力をかけて背中側を膨らませ、背中側に圧力をかけてお腹側を膨らませます。


Exercise 1
体をねじった姿勢でわき腹を膨らませる

仰向けに寝て、下半身を右に90度ねじり、左わき腹に手を当てた姿勢でスタート。鼻から空気を吸い込む腹式呼吸で左わき腹を膨らませます。3秒で吸って3秒で吐くのを3回繰り返します。それが終わったら今度は下半身を左に90度ねじり、同様に行います(3回×2セット)

Exercise 2
アップキャット&ダウンキャットでお腹と背中を膨らませる

四つ這いの状態から背中を丸めた姿勢と背中を反らせた姿勢でそれぞれ3回ずつ腹式呼吸します。背中を丸めると背中側に空気が入りやすくなります。背中を反らせるとお腹側に空気が入りやすくなります。それを交互に行うことでお腹と背中を膨らませる腹式呼吸が身につけられます。(3回×2セット)

ここに効く!
腹式呼吸でお腹側だけを膨らませるのではなく、わき腹と背中側も膨らませるトレーニングです。お腹回りの360度にまんべんなく空気を入れることで腹圧が高まります

どんな効果が?
腹圧が高まるとスウィング軸が安定します。また、日常的に腹式呼吸を使えるようになると、酸素量が増えるので力を入れたとき(吐くとき)のパワーの出力が上がります

解説/斎藤大介

柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。16年より米女子ツアー選手のトレーナーを務め、20年から22年まで渋野日向子の専属トレーナーとして活動。インスタ(golf_fit_japan)でも情報発信中

週刊ゴルフダイジェスト2023年5月23日号より