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【名手の名言】ヘンリー・ロングハースト「人生を見れば見るほど、私はゴルフを思う」

レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は、ゴルフ評論家・解説者として人気を博したヘンリー・ロングハーストの言葉を2つご紹介!


ゴルフを見れば見るほど、人生を思う。
人生を見れば見るほど、私はゴルフを思う

ヘンリー・ロングハースト


ゴルフに淫した人は数多い。イギリス最高のゴルフジャーナリストとして知られるロングハーストもその一人だ。

1936年、ウォーカーカップの特派記者として米国に渡るとき、こう記している。

「好きなゴルフの報道で派遣されるだけでも、有難い仕事。しかも取材費に給料まで貰えるのだからゴルフ・ジャーナリストほど幸せな人種もいない。出場選手は遠征費に年収の総てを投げ出すが、私は反対に参加して年収を得ようとしている」(『ゴルフ大全』ゴルフダイジェスト社刊)

ゴルフジャーナリストの仕事を天職と考えたハーストは、ゴルフと人生を同体ととらえ、観戦記にもゴルファーの人間性を深く追求したレポートが多い。それもユーモアとエスプリに満ち溢れて。

表題の言葉も、ゴルフに人生を捧げた男だからこそ口をついて出た言葉だろう。


テレビの映像や高速カメラは
スウィングをしっかり分析はするが
そのプレーヤーが
何を考えているかは映し出さない

ヘンリー・ロングハースト


いうまでもなく、ゴルフのラウンドでは、ボールを打つ時間より“考える”時間の方が圧倒的に長い。

1回のスウィングに費やす時間は1~1.5秒。1ラウンドを72打で上がったとすると、純粋にストロークをしている時間はせいぜい1~2分程度。それ以外の時間は“考える”ことに費やされる。風や傾斜、ライ、グリーンの形状やバンカーの配置などを考慮して、次の1打をどう打つかに心血を注ぐ。「ゴルフは耳と耳の間で行うスポーツだ」といわれる理由である。

テレビのスロー映像や雑誌の連続写真などでは、スウィングの形や各部の動きはよく見えるが、プレーヤーが何を考えてそのスウィングに至ったかまでは映し出すことはできない。

実際にトーナメント会場に足を運び、選手の一挙手一投足を追いながら、1打1打のロケーションを目の当たりにすると、選手の考えているところを窺い知ることができる。

ケンブリッジ大学のゴルフ部キャプテンを務めるなど、プレーヤーとしての腕前も確かなロングハーストだからこそ、うわべだけにとらわれず選手の内面までも大切にしていたことが、表題の言葉からうかがえる。

■ヘンリー・ロングハースト(1909~1978年)

イギリスで1、2位を争うゴルフ評論家。ゴルフの腕前も相当なもので、1936年のドイツ・オープンではベストアマに輝いたこともある。ラジオ解説、新聞評論で人気を博した。ユーモアとエスプリに溢れた口調の解説は、彼がひとたび語っただけで名勝負になるといわれたほどだ。

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