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クラブはなぜ14本? かつて55本でプレーした強者も【ゴルフの数字】

4人1組、1ラウンド18ホール、パー72……ゴルフにまつわるいろいろな数字。知らなくてもゴルフはできるけど、知っていればゴルフがもっと楽しくなる! 当たり前のように受け入れているゴルフの数字にまつわるエピソードをご紹介。今回は、ラウンド中に持ち運べるクラブの本数のお話。

昔は何本持っていてもOKだった?

ゴルファーにとって馴染みの数字といえば、「72」や「18」が思い浮かぶが、「14」も重要な数字のひとつ。「14」は、ラウンド中に持ち運ぶことが認められるクラブの本数で、ゴルフを始めたときからとくに疑問もなく受け入れていることと思うが、そもそもいったいなぜ14本になったのだろうか。

規則では、「14本を超えるクラブを持ってスタートすること。またはラウンド中に14本を超えるクラブを持つこと」が禁止されている。そのためゴルファーは、ドライバー、FW、UT、アイアン、ウェッジ、パターといったさまざまな役割を持つクラブから、プレースタイルや力量に応じてさまざまに組み合わせた自分だけの14本を携えてラウンドすることになる。本数は14本と決まっているものの、その内訳は自由なので、ドライバーやパターを2本入れるようなセッティングも問題ない。

しかし、この14本の制限が規則として制定されたのは1939年と、それほど古い話ではない。では、それ以前は何本だったのかというと、実は何本持っていても問題なかった。

何本持ってもいいということになると、当然ながら、大量のクラブを持ち運ぶプレーヤーが出てくる。1859年の全英アマでは、ある選手が55本ものクラブを2台のリヤカーに載せてプレーしたという記録も残っている。

1934年、35年に全英アマと全米アマの両方を連覇したローソン・リトルという選手も、当時30本以上のクラブを持ち運んでプレーしていたという。

こうなると、大変なのがキャディ。これだけの本数となると、持ち運ぶだけで重労働になる。こうした問題に対し、ルールの総本山R&Aは当初、1ダース(12本)にパター1本を加えた13本という制限を検討したそうだが、13という数字は西洋では忌み数として嫌われるため、1本増やして14本にしたという説がある。

野球の9人やサッカーの11人、バスケットボールの5人など、スポーツにおいて定められた数は、それより多すぎても少なすぎてもしっくりこない、絶妙な数に落ち着いているように感じられるが、ゴルフの「14本」というのもまさに絶妙な数。ウェッジを3本態勢にしたいけれど、そのためにはウッドを1本抜かなければならない、でもどのクラブも捨てがたい、といった具合に、14本という制限のなかで最適なセッティングを考えるのは、サッカーのフォーメーションを組むことにも似た悩ましさがある。ゴルファーは常に最高の14本セッティングを求めて悩んでいるものだ。

7本でも4本でも、1本でもいい

もちろん、クラブを14本入れなくてはいけない、というわけではない。14本以内なら何本でもいいので、10本でも7本でも、1本でもいい。

漫画「オーイ! とんぼ」では、父の形見の3番アイアン1本でゴルフを覚えた少女が登場し、ティーショットはもちろんバンカーショット、グリーン上でのパッティングまで3番アイアンでこなしていた。

ゴルフを始めるときにいきなり14本揃えるのは金銭的にも厳しいので、7本程度のハーフセットから始めてもまったく問題ない。最初はどの番手で打っても飛距離が変わらない、というケースも多いので、ドライバー、7番アイアン、ウェッジ、パターの4本でも十分事足りるだろう。ボールを打つことに慣れてきたら、自分に合った道具を1本1本揃えていけば良い。こうやって選んでいく段階も非常に楽しいはずだ。

またベテランゴルファーでも、あえて本数を減らしてラウンドしてみると、気づくことも多い。100ヤードを7番アイアンで打たなければいけないとなれば、自然とフェースを開いたり、振り幅を調節して打つことになり、多彩な技術が磨かれる。その後14本で回ったときには、よりゴルフが簡単に感じられるだろう。

普段当たり前のように受け入れている数字も、疑問を持って眺めてみるといろんなことが見えてくる。

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