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土、砂、石、岩……「ルースインペディメント」はどこからどこまで?【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。

こんなに大きな石でもルースインペディメント?(PHOTO/Tadashi Anezaki)


ルースインペディメント【loose impediments】


ゴルフにはさまざまな専門用語があるが、なかでもゴルフをやらない人にはまず分からない用語のひとつに、「ルースインペディメント」がある。英語で書くと“loose impediment”で、インペディメントは「障害物」という意味。ルースは「ばらばらの(あるものから遊離した)」という意味で、つなげると「ばらばらの障害物」となる。

ルール上は、石や葉っぱ、折れた木の枝などの「分離した自然物」を指す。したがって、同じ自然物でも地面に固く食い込んでいたり、根があって生長しているものはルースインペディメントではない。

ルースインペディメントは、いかなる場合も無罰で取り除くことができるが、取り除いたことによってボールが動いてしまった場合は1罰打(グリーン上では無罰)。ボールは元の場所にリプレースしてプレーしなくてはならない。

また、分離した自然物であっても、「砂とバラバラの土はルースインペディメントではない」(定義)と定められており、基本的には取り除くことができない。しかし例外的に、パッティンググリーン上に限り「砂とバラバラの土は罰なしに取り除くことができる」(規則13.1c)ので、少々ややこしいが覚えておこう。

ここでひとつクイズ。「土の中には埋まっていないが、1人では持ち上げられないほどの大きな石」はルースインペディメントとみなされる?

正解はYes。定義には、ルースインペディメントの「大きさ」に関しては言及されておらず、地面に固着した石でなければ、ルースインペディメントとみなされる。実際、2019年のスカンジナビア招待で、大きな岩を3~4人のギャラリーが持ち上げて動かしたという事例もある。

なかなか遭遇することのないケースだが、もしものときのために覚えておこう。