スウィング撮影にシミュレーションゴルフ…57年前のゴルファーの生態とは?【週刊GD創刊号プレイバック】
1965年5月に発行された「週刊ゴルフダイジェスト」の創刊号にはどんなことが書かれていたのか。気になる記事をピックアップ!
自分はどんなスウィングをしているのか。プロや上級者と比較してどこがどう違うのか。上達志向のゴルファーほど、自分のスウィングがどうなっているか気になるものだが、それは半世紀以上前から変わらないようだ。
1965年発行の週刊ゴルフダイジェスト創刊号には、「ゴルフを科学する 練習の秘密兵器」と題した特集があり、スウィングをセルフチェックするための機器が紹介されている。
「ビデオコーダー」は、動画を撮影するための機器。いわゆるビデオテープレコーダーに映像を記録し、ビデオデッキを使ってテレビ画面に映し出すというもの。また「グラフチェックカメラ」は、撮影した連続写真をその場でチェックできるという優れもの。フィルムを入れてボタンを押せば、わずか10秒間で、8コマの連続写真が出来上がるという。50年以上も前にこんなカメラがあったというのは驚きだ。
金額こそ書かれていないが、さぞかし高額だったに違いない。今でいえばトラックマンなどの弾道計測器を購入する感覚に近いだろう。
「シミュレーションゴルフ」も存在していた
近年、屋内でゴルフが楽しめるインドア練習施設が増加しているが、この形態も、50年以上前から存在していたようだ。「室内にあるゴルフ場 ゴルフ・オ・トロン」という記事では、「近頃ちょっと気の利いた練習場やデパートなどに備えられ」「より科学的に練習しようというのがその狙いだ」(原文ママ・以下同)とある。
ゴルフ・オ・トロンに設置された機械の説明として「ボールを打つ毎に正面のスクリーンに映し出される絵が変化し」「赤がつけばOB、青がつけばフェアウェイの真中、白の場合はラフ」「スクリーンの絵も、ロング・ホール、ショート・ホールからミドル・ホールまで実際のゴルフ場と同じ行程」とあり、まさに今でいうシミュレーションゴルフ。写真には、スーツ姿のビジネスマンがゴルフに興じる様子が映し出されている。
いつの時代もゴルファーの生態には変わりがないようだ。50年後に50年前の雑誌を見たゴルファーも、きっと同じようなことを言っているに違いない。