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飛ぶだけじゃない! 大型ルーキー・蟬川泰果の強さの秘密はパッティングにあった

300ヤードを超える飛距離を武器に、史上初のアマ2勝を果たしプロ転向した蟬川泰果。そんな蝉川の強さの秘密は、実はパッティングにあった。

PHOTO/Shinji Osawa、Tadashi Anezaki

蟬川泰果 せみかわたいが。2001年1月11日生まれの21歳、兵庫県出身。95年ぶりにアマチュアとして日本オープンを制覇。パナソニックオープンでも優勝し、史上初のアマ2勝を記録。プロ転向を決めた

解説/橋本真一

はしもとまさかず。ツアープロから引っ張りだこのパッティング専門コーチ

パナソニックオープン時の平均パット

初日1.6923(39位T)
2日目1.4615(2位)
3日目1.4667(1位)
最終日1.3846(1位)
優勝したパナソニックOP の平均パット数を見ると、いかにパットが上手いかがわかる

転がりのよさが一級品

飛距離に定評のある蟬川泰果だが、スタッツを見るとパットの貢献度も高い。そんな蝉川のパッティングの特徴を橋本真和コーチに聞いてみた。

「蟬川プロの特徴は、ややハンドファーストに構え、支点を左肩にしていること。バックスウィングでは、左肩を下げてクラブを上げ、切り返しからは左肩を上げてストロークします。すると、軸がブレずに自然とアッパー軌道になるため、フェースアングルも安定し、順回転で転がりのいい球を打てるんです。パットのスタッツがいいことも納得です」

橋本’s CHECK
ホウキで掃くように打っている

ホウキで掃くように打つことで、アッパー軌道を作っている。その際、ロフトが寝すぎることを防ぐため、ややハンドファーストにインパクトしている

ポイント1
左肩支点でストローク

切り返しから左肩を上げるようにストロークする。すると自然とアッパー軌道になる。加えてフェースアングルも安定する

ポイント2
左手はウィークでグリップ

アッパー軌道で打つため、ロフトが寝すぎてしまう可能性がある。これを打ち消すために左手をウィークに握ってロフトを立てている

理想の転がりを生む
“3本ティー”ドリル

両端のティーは安定したストロークを、ボール手前に埋めたティーはアッパー軌道を作るためのもの。3本のティーに触れずに打つことで、理想のストロークとロフト管理ができ、打ち出しから順回転が生まれる

パターはピン「PLD カスタムパター アンサー」

1本19万8000円のオーダーメイド

ヘッドが少し軽めなため、トウとヒールにタングステンを入れて重さを調整。昔からピンタイプのパターを使用している

月刊ゴルフダイジェスト2023年1月号より