【キミこそ王子だ】Vol.283 中1で東海クラシックの予選会を突破! 安定ショットの秘密はテンフィンガー&左軸
雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王子候補は三重県出身、津市立西郊中学校1年、岡田健太郎くん。なんと中1で「東海クラシック」の予選会を勝ち抜き本戦に出場した注目選手。その効率の良いスウィングに武市は舌を巻いた。
今回の王子候補
岡田 健太郎くん
おかだ・けんたろう ●主な戦歴/2022中部ジュニアゴルフ選手権12~14歳の部 3位 ●ベストスコア/67 (鈴鹿CC西C) ●練習/週5回 1時間30分 200球 ●トレーニング/ストレッチ(毎日)
父親の勧めで6歳からゴルフを始めた岡田健太郎くん。中1の今年、「中部ジュニアゴルフ選手権」で3位入賞。さらに9月29日から開催される「東海クラシック」の予選会を勝ち抜き出場権を獲得した。
「中1でレギュラーツアーの試合に出るなんてすごいね」
「楽しみですがちょっと緊張しています」
という健太郎くんだが、スウィングはかなり仕上がっていて、調子は良さそうだ。
数カ月前までランドセルを背負っていたとは思えない。どうやったら、そこまで上手になるの!? と驚愕する武市。
「特にミート率の良さが光るスウィングだね」
「ありがとうございます」
「自身で気をつけているポイントはある?」
「インパクトで左足がめくれないように気をつけています」
「力を出すことよりも、力を逃がさないことを意識している感じだよね」
「はい」
「健太郎くんのスウィングの特徴は、テンフィンガーグリップで左サイドを軸にしていること。左手親指を伸ばし右手のひらが重なって、右手小指と薬指は左手の指に絡めずグリップを直接握っている。そのメリットもあり、すごくフェース面を意識して振れているよね。あと、ゴルフにはいろいろ軸の意識の持ち方があると思うけど、ミート率に関していえば左軸はいいよね。ボールより少しだけ目標方向に軸を置くほうが、ブレずに当てることができるからね。まだ中1でパワーがつくのはこれからだから、無理してパワーを出そうとするのではなく、持っているパワーを効率よく使うことに注力したスウィングだよね。スバラシイと思う」
そんな健太郎くんに将来の展望を聞いてみると
「地元が同じ川村昌弘プロのように、いろんな国のいろんなコースでプレーしてみたいです」
と可愛らしい答えが返ってきた。
「いいね旅人ゴルファー! 行ってみたい国は?」
「アメリカ。やっぱりオーガスタは憧れます。あとイタリア!」
「オーガスタは分かるけど、イタリアはなんで?」
「ピザが美味しそうなので」
「そっちかい(笑)」
この記事が掲載される頃には、彼が出場する「東海クラシック」が開催されている。
「岡田選手、意気込みをどうぞ!」
武市が手のマイクを向ける。
「予選を通れたら、最年少記録だと思うので、それを目指します」
「ボクが中1のころは、キャディバッグを担ぐと底が地面に着いちゃうのが悩みだったのに、抱えている問題が違いすぎるね(笑)。健太郎くんならできる! 全力でやり切ってきてね、応援してるよ!」
週刊ゴルフダイジェスト2022年10月11日号より