【只今コージ中!】Vol.91 ワイルドで便利でちょっとリッチ! 電動化したタフギア 日産「エクストレイル」
ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第91回は日産「エクストレイル」の実力をチェック!
PHOTO/Hirohiko Mochizuki MODEL/Rino Amemiya(GOLULU) THANKS/カメリアヒルズCC
実はここ数年、小沢が勝手に“プレミアムコスパSUV”と名付けた一連の国産車の当たり年でもあります。2年前のトヨタ・ハリアーをはじめ、去年出た三菱アウトランダーPHEVなど手軽に買えてマルチに遊べ、リッチ感も備えたナイスな国産SUVが続出しているのです。
今回は総合力ナンバーワンともいえる実力派を紹介しましょう。それが先日出た新型日産エクストレイル。2000年に初代誕生、一時国内売り上げNO.1を誇った人気SUVで、今回4代目に当たりますがここに来てかつての魅力に加え、新しい良さも獲得しているのです。
初代、2代目と角張ったSUVらしいデザインに、汚れに強いカブロンシートなど「タフギア」イメージの強い同車ですが、3代目では少々“らしくない”流麗デザインになりました。個人的には若干残念でしたが、それを今回ほどよく取り戻しています。
全長4.66×全幅1.84mでSUVとしてほどよく使いやすいサイズでフォルムは絶妙に角張った感じを取り戻し、フロントマスクには安定感のあるVモーショングリル。同時にインテリアはベーシックモデルは布シートですが、最上級モデルはタッチの良い合皮素材を採用。グレードにより防水シートも選べます。
デジタル性能もイマドキで12.3インチのデジタルメーターにデジタルディスプレーを選べ、扱いやすさは上々。
最大の注目は日産独自の電動感溢れるハイブリッド、全車装着の新型e-POWERです。中でも前後ツインモーターのe-4ORCEがすごい。フロント150kW、リア100kWのライバル超えのパワフルな2つのモーターを搭載するだけでなく、発電源ともなるエンジンに日産独自の可変圧縮比エンジン、1.5リッターVCターボ搭載。これがパワフルかつ高効率で静か。モード燃費で4駆モデルがリッター18㎞台、FFモデルがリッター19㎞台と、驚くべき低燃費です。
実際走らせてみると一般道から高速まで静かかつ滑らかな加速感は他にないレベル。今までトヨタハイブリッドに敵わないとされてきましたが、総合力は負けず劣らず。ラゲッジも広く最大575Lはクラス最強レベルでキャディバッグ4つは積載可能。都会からアウトドア、ゴルフシーンに至るまでマルチに使えるワイルドでリッチ感あるSUVなのです。
(左)荷室容量は最大575Lと大容量。大人2人がリアシートに座ってもキャディバッグ4本の積載が可能だ/(右上)素材にこだわったシートやトリムがリッチ感を演出/(右下)武骨さを取り戻した外観はアウトドアにピッタリ
日産
エクストレイル
全長×全幅×全高/4660×1840×1720mm
メーカー希望小売価格/449万9000円~(G e-4ORCE)
週刊ゴルフダイジェスト2022年10月11日号より