絶好調フィナウ! 5人の子供の目の前で快勝
PGAツアーの「3Mオープン」で、トニー・フィナウが5打差を逆転し、ツアー通算3勝目を挙げた。
単独首位から6年ぶり5勝目を狙ったS・ピアシーがバックナインで大崩れするなか、フィナウがクラッチパットを決めまくり、4アンダー「67」をマーク。後続に3打差をつけ、昨年のザ・ノーザントラスト以来の通算3勝目を達成した。
4打リードで迎えた17番パー3では、ティーショットがギャラリースタンドに当たって跳ね返るもインプレーというラッキーもあり、ここをパーでしのぐと、18番パー5ではティーショットが池に。なんとか4打目でカラーまで運び、1メートルのボギーパットを沈めるなど、最後はバタついたが3打差の勝利をものにした。
「ここのところ自分史上最高のゴルフができている。先週(全英オープン)も最終日はパットがよく決まってくれた。我慢してチャンスを待ってクラッチパットを決めれば、これからもチャンスはある」
雨で6時間の中断があった3日目は、応援に駆けつけていた子供たちと釣りをしてリフレッシュ。中断後の残り10ホールで3バーディを奪い、しっかり上位をキープした。しかも初日の1番でボギーを打って以降、最終日の8番まで61ホール連続ボギーフリーと、抜群の安定感で4日間を駆け抜けた。
最後は5人の子供が抱きついて祝福。ハロウィーンでは毎年趣向を凝らしたコスプレ姿をSNSに投稿する仲良しファミリーが喜びを分かち合う幸せな光景に、観客も拍手喝采だった。
16年の初優勝から5年以上も勝ち星がなく、「フィナウが勝てないのはツアーの七不思議の一つ」といわれたが、2勝目からは11カ月で3勝目を手に入れた。
これまではツアー屈指の身体能力と飛ばしにばかり注目が集まっていたが、今大会では小技も光った。
“自分史上最強の男”は、今後さらなる進化を遂げるかもしれない。
週刊ゴルフダイジェスト2022年8月16日号より