【50歳からのシングル養成塾】Vol.226「腰が痛いときは無理にねじらず“ドアスウィング”」
片山晋呉や上田桃子など、数多くのトッププロを世に送り出してきた江連忠が、自身の経験をもとに、50歳からの上達法をアドバイス!
TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Hiroyuki Okazawa THANKS/フェニックスゴルフアカデミー
腰に負担をかけずにいかに飛ばすか
読者のみなさんにも多いと思いますが、僕も年齢には逆らえずに腰痛が出るときがあります。それでもゴルフはしたいので、なんとか腰に負担のかからない打ち方を模索するわけですが、やっぱり腰をねじってしまうと痛みが増すので、そんなときは“ドアスウィング”で打つようにしています。
“ドアスウィング”とは上半身をドアのような1枚の板に見立てて、ねじることなく左右に回す打ち方です。本来なら腰は45度で肩は120度くらい回して捻転差を作ったほうが、ヘッドスピードが上がる可能性が高まります。でも無理して腰痛を悪化させないために、腰も肩と一緒に大きく回していくのです。
腰ごと上半身を大きく回すために、トップではヒールアップしてフックワークは積極的に使います。さらに頭を固定させずに、バックスウィングでは右サイドに動かしていきます。軸が右にズレるわけですが、インパクトまでにしっかりと元の位置に戻せば問題ありません。頭を動かさないようにするとドア(上半身)の回転が不十分になって飛距離をロスしてしまうので、固定観念は捨てて思い切りドアを開閉させること。腰痛持ちが最大限に飛ばす方法です。
バックスウィングで頭が右に動いてOK
手打ちになると飛距離が格段に落ちる
腰をねじりたくないからと完全に手打ちになってしまっては飛距離が大きく落ちる。だからといって無理に飛ばそうとすると軸が傾いたりする
江連忠
1968年生まれ。東京都出身。高校を卒業して渡米し、ミニツアーを転戦しながらジム・マクリーンに師事したのち帰国。日本のプロコーチ第一人者となり、片山晋呉や上田桃子を賞金王に育て上げた
月刊ゴルフダイジェスト2022年8月号より