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秋吉のキャディが今平のボールを拭いたシーンに視聴者から疑問の声…これって問題ないんだっけ?

これってルール的にOKなの?「~全英への道~ミズノオープン」の2日目3番ホールで流れた映像が、ちまたのゴルファーの間で物議を醸したようで……。

それは、秋吉翔太のキャディが、同伴競技者である今平周吾のボールを拭いたシーン。自分のキャディにボールを拭いてもらうのはもちろんOKだが、同伴競技者のキャディからボールを拭いてもらうのはルール的に問題ないのだろうか?

ここで問題となる条項は、ゴルフ規則10.2「アドバイスと他の援助」。競技中、同伴競技者のボールを一緒に捜したり、ハザード位置を伝えることは問題ないが、“キャディが同伴競技者のボールを拭く”という行為が当条項の禁止行為にあたるのかどうかということ。

結論から言うと、これは「問題ない」。JGTO(日本ゴルフツアー機構)の広報担当者によると──。

「戦略の判断に影響を与えない援助であれば、何ら問題はありません。たとえばバンカーで他の選手のキャディが砂を均してあげるシーンをよく見かけますよね。これとボールを拭く行為は同じ扱いですし、さらに言えば、ここでクラブを拭いてあげても問題はありません。ただし、仮にここで『ラインがどうだ』といった会話を交わせば、規則10.2a『プレーヤーのキャディ以外の人にアドバイスを求めること』にあたり、判断に影響を与えるアドバイスとなるため、2罰打が科されます」

というわけで、秋吉のキャディがした行為はルール的にまったく問題なく、むしろプレーの進行をスムーズにするうえでも好ましい行動だったといえる。

今後、インターネット放映が主流となっていくなかで、首位争い以外の場面も、多くの人目にさらされることとなる。当然、こうしたルールに関する指摘もさらに増えてくることが予想され、選手たちは今まで以上にルール上の処置に気を使う必要が出てくるだろう。

選手もキャディも、片時たりとも気が抜けない…(写真は2022年ダイヤモンドカップ。PHOTO/KJR)

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月21日号より