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【読者記者】No.1756 体重移動は「野球のスローイング」のイメージ。きれいなスウィングの身につけ方

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「きれいなスウィングを身につけたい」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/トピックゴルフクラブ

読者記者No.1756 小泉和裕さん

●42歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/15年 ●ベストスコア/90 ●平均スコア/95 ●170㎝・60㎏ ●ドライバー飛距離/230ヤード

先生/桑原市郎

74年生まれ。14歳でゴルフを始め、横浜高校ゴルフ部を経て、04年、プロ入会。これまでのアマチュア指導実績は延べ2000人以上。「まずヘッドを振る」が指導哲学。㈱テラモト所属

小泉さんのお悩み
「スウィングの形がなかなか整わない」


練習ではいつもテーマを決めて取り組んでいますが、たとえば、テークバックの軌道ひとつとってもなかなか思った通りにはなりません。歴15年なのでそろそろきれいなスウィングで振りたいんです


いろいろな部分に意識を持って振っているのが感じられるスウィング。そのせいか、リズム感や力強さの点でやや物足りない印象

小泉 オーバースウィングとか、ひざが動きすぎることとか、気にしていても直りません。

桑原 スタート直後のクラブの動きは、全体の軌道に影響しますので、その部分はとくにていねいにやる必要があります。小泉さんは手を使って、クラブをインに引きすぎているので、クラブ軌道がシンプルなひとつのプレーンを描きにくくなっています。

小泉 自分では真っすぐ上げているつもりなんですが……。

桑原 飛球線後方に小さい子どもがいると思って、その子どもにやさしくヘッドを渡してあげる。そのくらいていねいに上げないと、簡単に軌道がぶれるんです。テークバックを整えたら、次は切り返しです。左足を強く踏み込みますが、インパクトまでは重心は右足に残したままです。小泉さんは野球経験があるそうですが、内野手が1塁に送球するときも、リリース直前までは右重心ですよね?

小泉 確かに。それだとイメージが出しやすいです。

<問題点>
テークバックを手でインに引きすぎる

手を使ってヘッドをインサイドに引いている。これだと、再現性の高いクラブの動きを実現するのは難しくなる

記者「形を整えるいちばんのポイントはどこですか?」
プロ「ハーフショットの範囲をしっかり振ることです」

テークバック動作をていねいに、正しく行い、ハーフショットのトップからボールを打つ。フォローはトップと左右対称になるように、小さく抑える。このゾーンの動きを正しく整えると、フルショットもきれいに振れる

Point 1
クラブが飛球線と平行になるように引く

クラブが地面とも飛球線とも平行になるように上げ(写真左)、さらに左手親指方向にコックすると、ハーフショットのトップになる(写真右)

Point 2
野球のスローイングの要領で踏み込む

切り返しで左に踏み込む際に、体ごと左に突っ込んでしまったり、左腰がスライドしすぎたりしてしまうと、スウィングの最下点が一定にならない。野球のスローイングのように、左足を踏み込みつつ、リリース直前までは右足に重心を残しておくと、最下点の位置がそろう
インパクトまでは右重心で、クラブをリリースしたら自然に重心が左足に移る。左腰を突き出さないように意識してリリース

<取材後記>
クラブの動きを感じられた
ハーフスウィングのつもりがフルショットになってしまったり、まだまだクラブを「感じられて」いませんでした。集中してクラブを感じると、今までより思い通りに振れました。

月刊ゴルフダイジェスト2022年1月号より