【プロスペック】「ウェートを外しヘッド内部に鉛」左のミスをとことん嫌う大里桃子の14本
プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は、5月のほけんの窓口レディースでツアー2勝目を挙げた大里桃子のセッティングに注目。
PHOTO/Tsukasa Kobayashi, Shinji Osawa
大里桃子
おおさとももこ。1998年生まれ。熊本県出身。今季は5月に優勝1回、2位4回と爆発力を見せた。パーオン率70%を超すショットメーカー。通算2勝
大里の持ち球はドライバーもアイアンもドローボール。つかまりすぎない、左に行きすぎないクラブを揃えている。
「左のミスが多いので絶対に左に行かないセッティングを意識しています。つかまりすぎないクラブがいいですね。ブリヂストンのクラブはどちらかというとスライスを抑えてくれる、つかまるクラブが多いので、メーカーの方に『左に行きづらい』ようにクラブを調整してもらっています。ドライバーはヘッド内部に鉛を入れるなど、かなり重量配分を工夫してもらいました。ドライバーの飛距離は平均で240ヤード前半ですが、自分的には飛距離を伸ばすより、安定した球筋、狙った方向に飛ぶ性能を重視しています」
フェアウェイウッドは3本。3Wと5Wを同じ長さに揃えている点が特徴的だ。
「昔、5番ウッドがとても苦手でしたが、試しに得意な3番ウッドと同じ長さにしたら曲がらなくなったんです。同様に苦手だった3番ユーティリティを7番ウッドに替えて良くなり、セッティングが固まりました」
合わないモノを無理に使いこなそうとせず、スペックやモデルを替えてフィットさせるのが大里流。参考になる考えだ。
「苦手だった5Wを3Wの長さにしたら安定感が増して曲がらなくなりました」(大里)。シャフトはドライバーと同じクロカゲXD
ウェッジは50度と58度の2本態勢。「昔は3本でしたが、使う頻度が少なく結局2本態勢に。周りは3本や4本ですが50度でいろいろと打ち分けるのが自分には合っています」(大里)
「ピンのB60からツノ型マレットに変更、同時にシャフトを33から36インチに長くしました。上体が立つ感じになって、以前のような縮こまった感じが消えて、フィーリングがよくなりました」
大里桃子の14本
週刊ゴルフダイジェスト2021年12月7日号より
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