【只今コージ中!】Vol.70 Gクラス越え!? 日本が生んだ世界のクロカン4WD トヨタ「ランドクルーザー」
ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第70回はトヨタ「ランドクルーザー」の実力をチェック!
PHOTO/Hirohiko Mochizuki MODEL/Rei Himezaki(GOLULU) THANKS/米原GC
かつて小沢は最強のゴルフデートカーは、メルセデス・ベンツGクラスだと断言しました。サルーン顔負けのロングツーリング性能、上質感あるインテリア、キャディバッグを4本楽勝で積めるラゲッジだけではありません。キモは独特武骨ワイルドデザインとメルセデスブランドのマッチングがもたらすセレブ引きつけ性能。ぶっちゃけお金持ちや芸能人でこれを欲しがらない人はいないのです。
それに唯一太刀打ちできるであろう国産車が登場しました。14年ぶりに一新したトヨタの本格クロカン4WD、新型300系ランドクルーザーです。デザインや走行性能、質感の高さだけでなく、これまた歴史的背景や伝説が半端ない。
ランクルことランドクルーザーが生まれたのは1951年。クラウンより長い歴史を持つトヨタ最古のシリーズであるうえ、世界累計販売は1000万台超え。年間30万台以上発売されるランクルのうち、日本で販売されるのは約1割。ざっくり5割が中東で、残り4割がロシアやオーストラリア、北米で売られる、日本より世界で有名なトヨタ車なのです。
理由は圧倒的信頼性&耐久性&悪路走破性。要は「世界一タフなクルマ」だと認められ、だから砂漠で止まったら死をも覚悟せねばならない中東のお金持ちや荒野で売れているのです。そのタフネスぶりでは既にGクラスを超えています。
一方、前作200系までは乗り心地やリッチ感ではGクラスに負けていましたが、新作300系になり、ほぼ全長5m×横幅2mのビッグサイズは変わらぬまま威風堂々としたフロントグリルや全体フォルムを獲得。インテリアもリッチに。
また前作以上に軽くて丈夫な骨格のラダーフレームを新開発。415psの3.5リッターV6ガソリンターボと309psの3.3リッターV6ディーゼルターボもほぼ新作。これが走らせるとパワフルなうえ、滑らかで乗り心地に燃費まで向上。
もちろんラゲッジスペースは相変わらず十分でキャディバッグ4本は楽勝です。
唯一、Gクラスにかなわないとしたらハッタリの利く1000万円以上の価格とメルセデスのブランドイメージ、キラキラ感ぐらい。ある意味、タフな本物というイメージでは上回っていると小沢は感じます。今は納車待ち5年ともいわれる超人気SUV。一度はコイツで可愛い子とゴルフデートをしてみたいものです。
(左)荷室容量の公式サイズは発表されていないが、5人乗りだとキャディバッグ4本は楽勝で、トノカバーを外せば5本以上も可能/(右上)登録された指紋情報とスタートスイッチを押す指の指紋が一致しないとエンジンがかからない「指紋認証スタートスイッチ」をトヨタ車として初採用/(右下)クオーターガラスの跳ね上がりなど、スタイリッシュさが加味
トヨタ
ランドクルーザー ZX 3.3L ディーゼル
全長×全幅×全高:4985×1980×1925mm
メーカー希望小売価格:760万円~
週刊ゴルフダイジェスト2021年11月30日号より