【読者記者】「インパクトが窮屈な感じがして、よく引っかけてしまいます」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「インパクトで詰まる感覚がある」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東京ゴルフスタジオ
読者記者No.1747 江口順一さん
●57歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/30年 ●ベストスコア/85 ●平均スコア/90 ●169㎝・58㎏ ●ドライバー飛距離/230ヤード
先生/吉本舞
佐賀県出身。USLPGA「ティーチング&クラブプロフェッショナル」資格保持。楽しみながら上達を目指す。SNSでレッスン動画を多数公開。「東京ゴルフスタジオ」インストラクター
江口さんのお悩み
「インパクトで詰まった感じがする」
練習場などの平らなところだと振り切れますが、コースに出るとどうしてもインパクトが詰まった感じがして、引っかけが多くなりたまにプッシュも出ます。何が原因ですか?
テークバックからダウンスウィングを通じて、腕、体、下半身がすべて一緒に動いている印象。これは「クラブの動き」より、「体の動き」を優先している結果
江口 コースだとなぜか、インパクトが詰まるんです。
吉本 スウィング全体を通して、ずっと手首を固めて振っているのが気になります。とくに、左手のグリップをギュッと強く握りすぎているみたいです。手首を固めてしまうと、連動して胸が動きづらくなるので、「捻転」ができにくくなってしまうんですね。それで、体全部が一緒に動くようなスウィングになって、インパクトが詰まった感じになるんです。もっと手首をやわらかく使って、テークバックでヘッドを大きく振ってやると、それに上体の動きがついていって、最後に下半身が動くという感じで、捻転が使いやすくなるんです。
江口 手首を固めたほうが、安定した球筋になると思ってました。
吉本 スウィングの中心は、まずクラブなんです。手首を支点にクラブをぶらんぶらんと大きく振って、それに体がついていくイメージですね。体の動きを先に考えてしまうと、肝心のクラブの動きが制限されちゃうんです。
<問題点>
手首を固めたままフォローを出している
インパクトで左手を強く握りすぎると、クラブのリリースが阻害され、振り切れなくなる。手首を固めずに、フォローで「クラブごと飛ばす」ようなイメージで、ヘッドの重さを感じながら振ると、詰まらずに振り切れる
記者「手首を固めたほうが球筋は安定しますよね?」
プロ「手首を支点にクラブを動かすのが先決です」
(1)トップ……クラブに引っ張られて左肩が深く入る
(2)インパクト……下半身リードで切り返してハンドファーストに
(3)フォロー……手首が返ってクラブをフルリリース
手首を支点にヘッドを上げてテークバックすると、ヘッドの動きに引っ張られて上体が回転し、トップで下半身との捻転差ができる。そうすると、下半身から切り返しやすく、インパクトで腰が切れ、手元が詰まらない
Drill 1
フォローで右手を放して振る
Drill 2
グリップの上側を握らずに振る
<取材後記>
思っているより「ガチガチ」でした
手首を固めている自覚はあったんですが、ヘッドが自由に動かないほど「ガチガチ」だったとは……。手首を支点にしたら、今までよりずっと楽にヘッドを走らせられました。
月刊ゴルフダイジェスト2021年11月号より