【読者記者】No.1745「バンカーが出ない。出てもトップで大オーバー…助けてください!」
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/東香里ゴルフセンター
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「バンカーがうまく打てない」というもの。果たして解決方法は?
読者記者No.1745 加地亜衣さん
●37歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/2年10カ月 ●ベストスコア/106 ●平均スコア/110 ●164.5㎝ ●ドライバー飛距離/170ヤード
先生/今井和浩
65年生まれ、大阪府出身。ポジション、スウィングプレーン、リズム、バランスを整えることを基本に、多くのアマチュアを指導。特に初心者の指導に定評がある。東香里GC支配人
加地さんのお悩み
「バンカーでいつもトップしてしまう」
バンカーが苦手です。いつもトップしてしまい、出ないか、出ても「大オーバー」が多いです。どうしたらきれいに砂を取ってやわらかいバンカーショットができますか?
ヘッドを上から打ち込もうとして、右サイドが下がっているのが気になるところ(2~3コマ目)。バンカーではできるだけ、振り子の支点を固定して打ちたい
加地 何でトップばかりするんでしょうか。
今井 ボールを上げようとすると、右肩が下がるじゃないですか。そうするとダフりやすくなるので、反射的にヘッドを持ち上げちゃう。それでトップするんですね。
加地 右肩を下げなきゃ大丈夫ってことですか?
今井 そうです。トップから右肩を支点にして、右腕をドンと伸ばす感じですね。そうすると、ボールの近くに、いい感じにヘッドが落ちるので、ほかに何もしなくてもボールは上がるんです。
加地 ボールの後ろにぴったりヘッドを入れなくていいんですか?
今井 そんなことは考えなくていいんです。目玉焼きの黄身がボールだとしたら、白身の部分ごとすくう感じで、アバウトに打てば、ウェッジがちゃんとボールを上げてくれるんですよ。目玉焼きの写真をプリントしたものがあるので、実際に打ってみてください。
加地 あ、ソールが滑るってこういうことなんですね。
<問題点>
球を上げようとして右肩が下がる
ボールを上げようとして右肩を下げると(写真)、最下点手前にヘッドが落ちる。それを嫌ってヘッドを持ち上げるとトップになる
記者「どうしたらボールが上がりますか?」
プロ「右肩を下げずに打つと楽に上がります」
トップの右肩の高さを変えずに振ると、スウィングの円弧の「支点」が固定され、最下点の位置にヘッドが戻りやすくなる。また、遠心力を効果的に使えるので、適切なタイミングでリリースでき、砂の抵抗にも負けづらい
Point 1
インパクト後は左足に乗っていく
インパクト後も「振り子」を止めずに、左足に乗っていく(写真)。右重心だとトップしやすい
Point 2
ボールの周囲15センチを丸ごとすくう
今井プロ特製!
バンカー練習用「目玉焼き」
目玉焼きの「白身ごとすくう」というのは、昔からあるバンカーショットのアドバイス
Drill
両足を閉じて打つ
両足を閉じて打つと、右肩を下げられない(下げるとバランスが崩れてしまう)。振り子の最下点で打つ感覚がわかる
<取材後記>
ソールの使い方がわかった
バンカーはウェッジのソールを使うってよく言われますが、その意味が初めてわかった気がします。無理に上げようとしなくても、ウェッジが勝手に上げてくれるんですね。
月刊ゴルフダイジェスト2021年10月号より