【上達の玉手箱】Vol.89「フィニッシュはI字でも逆Cでもなくて“A字”になりました」
TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Hiroaki Arihara
日々技術向上のため研鑽を惜しまない片山晋呉の連載「上達の玉手箱」。今回のお話は、自身のフィニッシュの形の変化について。
時代の流れ、クラブの性能の進化とともに主流のスウィングは変わってきています。昔のパーシモン時代は下から上に球をかち上げるスウィングだったので、フィニッシュで背中が反る“逆C”になる人が多かった。そしてメタル、チタンが出てきて「ボディターンスウィング」の時代は左足の上で真っすぐ立つ“I字”フィニッシュが主流になりました。
僕自身もデビュー当時はやや“逆C”で、その後すぐに大幅なスウィング改造をしてからはずっと“I字”フィニッシュでした。トップでウェートを右サイドに乗せて、ダウンスウィングでは左に強く体重移動しながら打っていたから、フィニッシュでは左足にほぼ全体重が乗る形になるわけです。
そしてここ数年取り組んできた新しいスウィングは、横の移動ではなくその場で体を回しながら体重を縦に動かすイメージで打っているので、フィニッシュの体の位置はアドレスのときとほぼ変わりません。重心は真ん中で左足かかとと右足つま先に乗った“A字”フィニッシュという感じになりました。今後はこれが主流になるかもしれませんね。
月刊ゴルフダイジェスト2021年10月号より